緑もみずみずしいパリ6区のリュクサンブール公園を散歩していると、今まで行ったことのなかった公園南西の端にハチがぶんぶん飛んでいる一角があった。よく見ると、ハチの巣箱らしきものがいくつか並んでいる。1856年にフランス初の養蜂(ようほう)学校の設立とともに設置された由緒ある巣箱だ。そういえば、5月7日にグランパレの屋根の上に6万匹のハチを入れた巣箱が設置されたというニュースを聞いた。ほかにも、新旧オペラの屋上、ジョルジュ・ブラッサンス公園などパリには合計300の巣箱があり、一つの巣箱に4万匹のハチがいるとすると、パリ中で1200万匹のハチがさまざまな花からミツを集めていることになる。パリは花の種類が豊富なので、パリ産のハチミツは品質もいいらしい。グランパレのミツバチたちの集めたミツは7月に約50kg収穫され、〈グランパレ〉のラベルを貼られて販売される予定だ。(し)