労働者の怒りは増すばかり。

 今年のメーデーは労働者の怒りが爆発しそうな気配だ。昨年秋から生産現場の一時稼動停止、再編計画、雇用削減が多数の企業で始まり、雇用を脅かされた労働者たちの不満は、この数カ月来、経営者の監禁(ソニー、キャタピラー、モレックスなど)、工場の封鎖、と過激化し、ついに4月21日にはコンチネンタル社の従業員が郡役場や工場の保安室を破壊する行為にまで発展した。キャタピラーなど経営者側も、一部の労働者による工場閉鎖は他の労働者の働く権利を奪うものとして裁判に訴えたり、再建案への回答をしない企業委員会(労働者の権利擁護のための企業内組織)を法廷に召喚する手続きをするなどの対抗措置を取っている。
 政府はやっと重い腰を上げて労組と経営者側との仲裁に乗り出そうとしている。しかし、こうした騒動が起きるたびにサルコジ大統領や政府が繰り返してきた「雇用を守る、工場を維持する」という約束は実行を伴っていないケースが多い。民間の企業活動への政府介入には限度があるとはいえ、失業者を支援する抜本的な措置を打ち出さないと労働者の怒りは静まらないだろう。(し)