タイ料理に欠かせない食材たち
タイ料理に挑戦する時に、とりあえず必要な調味料やハーブなどをペイさんに紹介してもらった。
●ナムプラー nam pla
タイ料理の塩味と独特のうま味のもとは、ナムプラー(ベトナムではニュクマムと呼ばれる魚醤)。小魚と塩を、大きな陶器のつぼにぎっしりとつめ、1年ほど熟成させて魚を液化させ、その液体だけを漉してびん詰めにする。揚げ物などのソースも、このナムプラーを水やライムの搾り汁で薄めて、砂糖少々を加え、ニンニク、唐辛子、細ネギなどのみじん切りを加えて作る。
●カレーペースト pâtes de curry
「タイの人たちは、カレーを作る時には、既製のカレーペーストを使います」というペイさん愛用の3種類のカレーぺースト。肉用、魚用という区別はなく
同様に使われるが、スパイスのブレンド具合や辛さの度合いで選ぶという。グリーンは、緑の唐辛子が使われ、少々甘味があるのが特徴。レッドには赤い唐辛子
が使われ極辛。パナンというカレーには乾燥唐辛子が使われている。とてもスパイシー。どのカレーペーストも冷蔵庫に入れておけば長期間保存できる。
●ココナツミルク lait de coco
ココナツミルクの味わいもタイ料理の特徴の一つ。タイのカレーには欠かせない。辛さのかどをとり、まろやかな風味を加えてくれる。スープにも入ってライムの酸味とみごとに調和する。
●ガランガ galanga
ショウガの親戚。それほど辛くなく、鼻にすっと抜けるようなな香りが独特だ。おろしたり、薄く切ったりして、スープやカレーに入れる。●レモングラス citronnelle
薄く切って、スープに入れたり、トリや牛の肉をマリネする時の香り付けにもいい。●ライム citron vert
タイでは黄色いレモンは使わずほとんどライム。スープの酸味などにもこのライムが大活躍。
●タイ産バジリコ basilic doux
ミントやアニスに近い香りがあり、南仏やイタリアのバジリコとは風味がかなり異なる。タイ料理にはタイ産バジリコを。見つからない時は、普通のバジリコにミントやアニスを混ぜ入れるのも手だ。●マックル(コブミカン)citron kaffir
表面がごつごつしたライムの一種。ユズ同様、皮をむいてそれを細く切ってカレーに入れたりする。バイマックルと呼ばれる2枚続きの葉も細く切って、さまざまな料理に加えられる。「パリでは冷凍ものしかなく、香りに欠けるのが残念!」とペイさん。