ル・モンド紙、そして仏新聞界の苦境。

 ラ・ヴィ=ル・モンドグループが4月初めにル・モンド紙における130の雇用削減と傘下のフルルス(児童雑誌)など3社の売却を発表したことで、2004年以来お家騒動の絶えないル・モンドがまた揺らいでいる。4月14日の週には記者らのストで新聞が2回発行されない事態にまで発展した。ル・モンド紙(32万部)に限らず、地方紙のほうが優勢なフランスで(ウエスト・フランスが78万部で最大部数)、全国紙はもともと発行部数の少ない上に、無料日刊紙の発刊やインターネットが追い討ちをかけ、もはや瀕死の状態なのだろうか。伝統あるフィガロ紙(32万部)は2004年に軍事・電子機器ダッソーグループのセルジュ・ダッソー氏に、経済紙のレ・ゼコー紙(14万部)も昨年、LVMHグループに買収された(ダッソー氏が買収したソックプレスは数多くの地方紙も傘下に置く)。ここ数年来、経営危機に見舞われているリベラシオン紙(13万部)は実業家エドゥアール・ド・ロチルド氏が38%の株を2006年に取得した。最も独立性が求められるべき新聞にもはやそれを期待しにくくなっている状況だ。(し)