昔、馬市場が立っていた場所に、1987年に設立された。数年前までは豪華挿絵本や希少本を扱う店があったが、激減し、今は普通の本が多い。専門分野を持つスタンドも少なくなった。それでも、文学書から美術書、歴史書、BD、宗教書とさまざま。専門がはっきりしている店では、常連になると、探している本が入った時に教えてくれる。美術が専門のジャン=クロード・マチアスさんは、その一人。40年間出版業界に身を置き、6区に店を持っている。傾向が変化した理由を、「古本が少なくなっている上に、昔ながらのコレクターが減ったんですよ。若い人たちの古書に対する情熱が感じられない」と説明する。「テレビとインターネットのせいで、世界的に文化レベルが低下してしまった」と嘆く、昔ながらの気骨のある古書店主だ。
マチアスさんの斜め向かいには、12区に店を持つドゥアイー教子さん夫妻が出店している。絵本に詳しい教子さんは、日本語で相談に乗ってもらえる貴重な古本屋さん。絵本は5eから。
古本市は戸外だが、屋根の下だから、雨が降っても安心。(羽)
*土日 9h-18h Parc Goerges Brassens に併設
104 rue Blancion 15e
M。 Convention / Porte de Vanves
◎隠れたベストセラー「大人のための落書き帳」
〈Cahier de Gribouillages pour les adultes qui s’ennuient au bureau 〉オフィスで退屈している大人のための落書き帳。ページをめくると、そこには線と線を結ぶゲームやら、ぬり絵やらがびっしりと描かれている。何もすることのない日曜日、こんなノートでハッピーに過ごそう。 9月には、このノートの第2弾も発売予定。お求めは本屋さんや文具屋さんで。(里)
*Panama / 7.5€
10時前に着くと、すでに50人以上が集まっていた。墓地の歴史を聞いた後、いよいよ見学スタート。墓地のあまりの広さに呆然としている私とは対照的にガイドのティエリーさんは余裕の笑顔で歩き慣れた「庭」をぐんぐん進む。まわりのフランス人は楽しそうに墓石を指さして「パ・マル」なんてコメントしている。ティエリーさんのテンポよい話し方、知的な冗談や著名人の逸話にみんな真剣に耳を傾ける。
作詞家Jacques Planteのお墓の前に着くと「歌は有名なのに、彼の名は意外に知られていません。でも誰なのか分かってもらうためにこんなことをしました。見てください。」と墓石に刻まれた歌詞 『Je vous parle d’un temps』を指さす。すると見学者は「あ、アズナヴールが歌った『ラ・ボエム』だ!」と反応し、歌いだす。なんとそこでティエリーさんは歌詞が書かれた大きな紙を広げて全員で大合唱。ティエリーさんがリズムにのって歌詞の紙を揺らすと、みんなも体を揺らしながら歌い続ける。息ぴったり。
墓石に刻まれた絵や彫刻の意味などを説明してもらって、だんだん墓石鑑賞!?が楽しくなる。ティエリーさんの案内で知的好奇心がかき立てられ、充実した時間を過ごしてみんなとても満足そう。(穂)
ティエリーさんの案内による見学(フランス語のみ) / 土・日曜 / 10時/14時30分 (見学: 約2時間30分)8€ / 集合場所 : Rue des Rondeauxの入口(M。Gambetta Père Lachaise出口)
(事前に電話で確認した方がベター : 06.3013.8994)
ティエリーさんのHP
http://necro-romantiques.com/