ヴァンセンヌ城のドンジョン、一般に公開

 
8年間の工事前調査と3年間の改修工事、計11年間の閉鎖を経て、ヴァンセンヌ城のドンジョン(中世の城塞の主塔)が、5月17日から一般に公開されてい
る。革命後から軍施設として使用され、また第2次大戦で破壊されたために見るべきものがなく、森に比べて影の薄いヴァンセンヌ城だが、14世紀にシャルル
5世によって建造されたドンジョンは、欧州で最も高く(50m)、中世末の王の館で現在に残る貴重な建物だ。当時は百年戦争の最中だったため、華麗な王宮
ではなく、防衛を重要視した要塞である。公開されているのは、監獄(ディドロやサド侯爵が幽閉されていた)のある1階、王前会議室の2階、王の寝室・書斎
などがある3階で、調度類は全くないが、彫刻の施された柱、アーチ形天井、暖炉などが、シンプルながら優雅な当時の館を彷彿とさせる。(し)  

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