大統領に選ばれたばかりのニコラ・サルコジ氏は、マルタ島の豪華ヨット上で、家族と共に3日間のバカンス。レンタル料が週約20万ユーロというこのヨットも、行き帰りの貸し切りジェットも、20年来の友人ヴァンサン・ボロレ氏からのプレゼントというが、ボロレ氏は海外運送業やメディア界で幅をきかす重要人物だけに、中道、左派から厳しく批判された。
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6.4%増/1378人 |
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●ルノー社員の自殺、労災に認定 オ・ド・セーヌ県健康保険公庫は5月3日、自殺したルノーのテクノセンター(ギュイヤンクール)の3人の社員のうち最初の一人を労災と認定した。この男性(39)は情報処理エンジニアで、2006年10月にテクノセンターの5階から飛び降り自殺した。男性の妻の弁護士は、「彼は酷使され、上司から常に責められていた」という。この件では1月17日にいったん同公庫が労災申請を却下したが、全国健康保険公庫から再審査を要請されていた。1月22日に水死した2人目の自殺者は、遺体が敷地外で見つかったために、労災と認められなかった。 ●全国でサルコジ氏当選反対デモ サルコジ候補(UMP)の大統領当選が決まった5月6日夜から9日にかけて、当選に反発する若者のデモがパリ、リヨン、ボルドー、レンヌなどで発生。デモが暴動に発展して治安維持部隊と衝突し、6日夜だけで全国で車730台が放火され、計592人が身柄を拘束された。7、8日にも300台以上が放火され、250人が拘束された。パリでは、バスチーユ広場で500人規模のデモ隊が、「サルコ、社会のクズ、辞めろ」などと叫んで行進。デモに乗じた若者が商店のウインドーや電話ボックスなどを破壊した。破壊行為や警官らに暴行をはたらいた者には、1~6カ月の禁固刑(実刑)が下され、厳罰に処された。 ●水泳金メダリスト、イタリアに移籍決定 3月の水泳世界選手権で400mと200mの女子自由形で金メダルを獲得したロール・マノドゥ選手(20)は、5月9日に記者会見を開き、イタリア、トリノ市のクラブに移籍し、恋人の水泳選手ルカ・マリンさんの住む同地に移住することを正式に発表。当初はイタリア国籍を取得すると噂されていたが、国籍変更はなく、国際大会にはフランス選手として参加する。 |
●プジョー、4800人の雇用削減へ PSAプジョー・シトロエンの企業委員会(労働者の利益を代表)は5月9日、経営陣の提案する4800人の雇用削減案の検討を開始した。経営側によると、削減は希望退職、退職者の補充をしないことで行い、解雇はなく工場閉鎖などは伴わないという。PSAは2006年から欧州で1万人の雇用削減計画を実施中で、スペインにおけるシトロエンXsara Picassoの製造が10月にレンヌ工場に移転される予定。フランス車の国内販売台数は今年4カ月間で7.4%減と伸び悩んでおり、PSAも4月の販売台数は7.2%減。 ●バイルー氏、新党旗揚げに孤軍奮闘 大統領選第1回投票で18.57%を獲得したバイルー候補が率いる仏民主連合(UDF)が揺れている。第1回投票後に、長年歩みをともにしてきたUMPから独立した新党の立ち上げを予告したバイルー氏だが、決選投票でのサルコジ氏勝利を受けて、UDF所属の国民議会議員29人のうち22人が5月9日、6月の総選挙でUMPを中心とした〈大統領多数派〉に加わることを決め、大統領多数派を支持する別の新党を結成する見通しを発表した。一方、バイルー氏は、10日のUDF全国大会で、正式に新党〈民主運動〉の設立を宣言し、新党で総選挙に臨む意向を明らかにした。 ●新内閣、18~19日ごろ発表へ サルコジ候補が5月16日に正式に大統領に就任した後、18~19日頃、6月の総選挙までの新内閣が発表される予定だ。ルモンド紙などの報道によると、首相はフランソワ・フィヨン前教育相、大臣は15人(うち女性8人)とぐっと減らし、そのぶん政務次官(閣外相)を20人前後にする。大臣の候補としては、アラン・ジュぺ元首相、グザビエ・ベルトラン前厚生・連帯相、ジャン=ルイ・ボルロー現雇用・社会統合相らの名前が挙がっている。 |
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