OVNI 587 : 2006/5/1

「フランス人は私が大統領になることを望んでいるのかもしれない」
4月23日、〈ジュルナル・デュ・ディマンシュ〉紙で社会党のベルナール・クシュネール元厚生相の発言。

「明らかに私が大統領選候補の候補者であると断定できる。準備はできているし、最後までがんばりたい」
同23日、社会党のジャック・ラング元教育相・文化相。セゴレーヌ・ロワイヤル人気急上昇を前に、社会党のベテランたちも焦っているようだ。

3000人~5000人
前号で、公共の場での禁煙に賛成のフランス人は78%という数字をあげたが、ドヴィルパン首相は、タバコ製造・販売業者の圧力に屈し、この措置を法案化することを無期限延期。フランスでは毎年受動喫煙が原因で3000人から5000人が死亡している。

8.3%
1月から4月にかけて住宅価格(新築を除く)が8.3%上昇した。昨年は同時期13.6%の上昇だったので、住宅価格高騰にややブレーキがかかってきているようだ。主な都市の平米当たりの価格は、ブレスト1491€、ディジョン2054€、ストラスブール2250、ボルドー2429、ナント2498、リヨン2797、マルセイユ2849、ニース3465、パリ5651

59 221人
避難民・無国籍者保護局(Ofpra)の発表によると、2005年にフランスに亡命を求めた外国人数は59 221人。2004年度より約10%減ったが、EU圏内では最多数。ドイツ(42 910人)、英国(30 460人)が続く。亡命を求めるのはトルコ人、アルジェリア人、ハイチ人が多い。このうちすぐに亡命が認められた人は4184人。それ以前から持ち越されたケースを含めると13 770人が亡命を認められた。亡命を拒否された人は5 5678人で2004年度の39 613人より40%増。フランスへの亡命が少しずつ難しくなってきていることが明らかになった。

4月15日、サッカーの1部リーグで2位のボルドーがリールに敗退して、オランピック・リヨネ(OL)の優勝が決まった。5年連続優勝を達成したのはOLが初めて。

4月18日付
“France Football”
の表紙。
●東洋アルミの仏子会社、工場建設を断念
 東洋アルミニウム仏子会社トーヤルのラック(ピレネー・アトランティック県)新工場建設に反対して、ハンストを行っていた同県選出のジャン・ラサール国民議会議員(UDF)は4月14日、ハンストを中止した。トーヤルとサルコジ内務相の間で前日に合意が交わされたことを受けたもの。同議員は、新工場建設が現アクス工場の雇用を脅かすとして反対しており、39日間ハンストし続けていた。トーヤルと内務相の合意書は、新工場建設予定地の買収を取り止め、アクス現工場の拡張を行い、この計画変更に伴う余分の費用を仏政府などが負担するというもの。
●第2のウトロー事件、6人に有罪判決
 パ・ド・カレー重罪院は4月14日、ぺドフィル(児童性愛)事件の被告夫婦3組に未成年堕落罪で2年の禁固刑を言い渡した。この事件は、3兄弟と結婚した3姉妹と姉妹の母親が3組の夫婦の子どもに強姦・性的暴行を行ったとされたもので、司法ミスが問題になったウトロー事件とほぼ同時期に同じ町で起き、捜査員・専門家なども同じだったため、「第2のウトロー事件」といわれ、注目されていた。陪審は強姦・性的暴行罪を退け、ポルノ写真などを見せるなどして「未成年を堕落させた罪」でのみ有罪とした。3姉妹の母親は無罪。
●反原発団体がチェルノブイリ20周年デモ
 反核市民団体ネットワーク〈Sortir du nucleaire(核からの脱皮)〉、緑の党などが、新世代原子炉EPR建設反対と、チェルノブイリ原発事故20周年を記念して、4月15日、シェルブールでデモ。警察発表で12 500人(主催者発表3万人)が参加した。4月21日には世界保健機関に加盟する国際癌研究センター(CIRC)が、チェルノブイリ事故によって、事故後80年間に欧州全体で16 000人が甲状腺ガンなどで死亡するという予想を発表。従来の4000人という公式な数字を大幅に訂正。
●ロワイヤル氏がサルコジ氏より有力
 4月20日付フィガロ紙に掲載された世論調査結果によると、2007年大統領選の社会党有力候補の中で、セゴレーヌ・ロワイヤル氏がジョスパン氏、ラング氏らを抑えて最有力であることが分かった。また、第1回投票でロワイヤル氏に投票するとした人が34%で、サルコジ内相(UMP)に投票するとした人(30%)を超えた。これに国民戦線(FN)のルペン氏(10%)、ドヴィルパン首相(6%)が続く。第2回投票でも51%がロワイヤル氏と答えた。一方、4月20日に行われた緑の党の大統領選候補を決める予備投票で、ヴォワネ元環境相とコシェ氏が各34.45%、28.33%を獲得し、5月に行われる第2回投票に。
●原油の記録的高騰、ガソリン価格は安定
 4月21日のニューヨーク取引所で米国産原油の先物価格が1バレル=75ドルの高値をつけた。ロンドンの北海ブレント原油の先物価格も20日に74ドルと、過去最高値を記録し、世界的に将来のガソリンの供給不足が懸念されている。現在のところガソリン価格には大きな影響は出ておらず、ブルトン経済相によると、現在、無鉛ガソリン95は1リットル1.27~1.30ユーロ。
●フランス・ソワール紙、ストで休刊
 4月13日以来、夕刊紙〈フランス・ソワール〉の休刊が続いている(24日現在)。リール商業裁判所が4月12日、不動産開発業者ブリュノワ氏らによる同紙の買収・再建を決めたことを受け、これに反対する従業員がストを決行。従業員の多くは、61人の解雇を含む同買収案でなく、全員の雇用維持を約束する〈モスクワ・ニュース〉の社主による買収案を支持。従業員代表と同紙の元所有者プレス・アリアンス社は商業裁判所の決定取り消しの訴えを起こした。同紙の売上は近年激減し、366万ユーロの負債を抱えており、昨年10月から司法再建下にある。