バカンスはBDでのんびり楽しもう。

 暑さで頭の回転もにぶってしまう夏のバカンスには、BD(コミックス)がいちばん。
●Les Scorpions du desert : Le chemin de fievre
 「水夫コルト・マルテーズ」シリーズなどでボクらの心を浮き浮きさせてくれたユーゴ・プラットが亡くなってさびしかったのはボクだけではなかった。スイスのコミック作家、ピエール・ヴァゼムが『砂漠のサソリたち』の冒険を引きついでくれた。描線も色使いもプラットが生まれ変わったよう。主人公は、男でもほれぼれするイタリアの兵士ゲリーノと美しい呪術師グーラ。彼らのロマンスが、アフリカを舞台に展開。

●Olivia Sturgess 1914-2004
「明るい描線 lignes claires」というとエルジェが代表するベルギー派の絵を思い浮かべるが、フロックの「明るい線」には、彼自身の生きるスタイル同様にどこまでもダンディーの匂いがある。この新作でも、いつものごとくリヴィエールが協力して、1914年に生まれ、30年代から40年代に花開いた英国の女流作家オリヴィア・スタージェスの世界をじっくりと創り出していき、いつのまにか、この虚構の女が実在していたのではという錯覚に、ボクらを陥れてしまう。一昔前の映画を思わせるフラッシュバックの積み重ねが実に効果的だ。こういう空気のコミックスは、やっぱりヨーロッパならではだなあ、とナットクしてしまう傑作。彼の『Blitz』や『Underground』も「読んで」ほしい。(真)


 
Pierre Wazem
“Les Scorpions du desert : Le chemin de fivre”
Casterman, 80p. 16€




Floc’h & Riviere “Olivia Sturgess 1914-2004”,
Dargaud, 72p, 15€



 

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