即興・実験音楽のライブハウスとして知られている、モントルイユのInstants Chaviresで、Association Kokekoが、「混ざり合いのおもしろい」コンサートをプロデュース。5月30日は〈道具を超えて〉と題して、電子音楽とビデオプロジェクション。6月3日は〈弦楽器の探求〉と題して、ピパと義太夫三味線、ギターと中世の弦楽器ハーディーガーディとの即興デュオコンサート。 企画者の藤本智子さんは、アウトサイダー音楽の企画をしたくて2003年に協会を発足。「好きなコンサートがみられないなら、自分で企画したほうが楽しい」と、日本のミュージシャンをはじめ、フランス、ヨーロッパの音楽関係者に連絡。ネットでの情報交換やCDのトレード、相互プロモーションなど、国境を超えた音楽のつながりを築いてきた。6月16日のサンマルタン運河沿いのPoint Ephemereでのコンサートは〈鉄の壁から新しいネットワークへ〉と題して、ポーランド、チェコ、ウクライナからミュージシャンがやってくる。「驚きや新鮮さを与えてくれる音楽」をプロモートしている同業者たちと協力しながら、どんどん活動が広がっている。5月末にはPr粛eというレーベルでCDの発売も始まる。(尚) |
Instants Chavires : 7 rue Richard-Lenoir |
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●エスパス・ジャポンでコンサート エスパス・ジャポンでのウィークエンドコンサートが続く。21日は、ハーモニカ奏者、宮田奈美がソロ演奏。日本の民謡ほか、心に訴えかけてくるメロディーを楽しむことができる。 22日は、テナーサックスやフルートを演奏しながら、時にはパワフルに時には優しく多彩な音空間を創り出すリュシアン・ジョンソン、打楽器的なアタックや弓弾きが美しいベース奏者バンジャマン・デュボック、その二人の間に脈動を叩き込んでいくドラムスの佐藤真によるトリオ。 いずれも18h30。21日のコンサートは5euros、22日は10euros/5euros(会員)。 Espace Japon : 9 rue de la Fontaine au Roi 11e 01.4700.7747 M。Republique
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●マームッド・アーメッド エチオピアンポップスは、テープを逆回転したような不思議なリズム、「これは演歌!」とビックリの泣き節。一度聴いたらとりこになってしまう日本人がとても多い。その国民的歌手が、70年代初めに『Ere Mela Mela』という名盤中の名盤を出したマームッド・アーメッド。そのエレガントでいながら哀感のこもった歌は圧倒的だ。今回は、日本のサックス奏者の中にもかなりの信者がいて、ロリンズだってうかうかできないテナーサックスのゲタチュウ・メクリアも共演する。 18日/20h30。16e。 Theatre de la Ville : 2 place du Chatelet 4e 01.4274.2277 M。Chatelet |
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●Giuliano Carmignola Concerto veneziano (Archiv) バロック・バイオリニストのトップにあるカルミニョーラの、生気あふれる演奏とその美しい響きが、思う存分楽しめる一枚だ。ヴィヴァルディの協奏曲もいいけれど、圧巻はピエトロ・ロカテッリの協奏曲のカデンツァ! 音楽性に裏打ちされたテクニックのすごさに息をのむ。ヴェニス・バロック管弦楽団も素晴らしい。(真) |
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