ボジョレ・ヌーヴォーの作り方
熟したブドウを収穫。(品種はガメイ)
摘んだブドウそのままをタンクにつめる。
その時、炭酸ガスを一緒にタンクに入れ密閉すると、中ではブドウたちが発酵を始める。これがボジョレの特徴的な醸造法で〈マセラシオン・カルボニック〉という。
タンクの下側では、重さでつぶれたブドウのジュースが発酵し、上側ではそのままのブドウが、その一粒一粒の中で発酵を始めていく。
タンクを密閉したまま5~6日置き、プレスして、ジュースはまた別なタンクへ。
するとジュースはそのまま発酵を続ける。
発酵が終わるとボトル詰め。とてもフルーティなワイン、ボジョレ・ヌーヴォーの誕生。
パリでヌーヴォーにドップリつかる
いくらヌーヴォーをいち早く飲もうったって、現地までは行けない…。そんなあなたも、心配ご無用。解禁日になれば、どこででも正式に(?)味わうことができるので。
パリでドップリ、ヌーヴォーにつかりたい! そんなあなたに、日本人スタッフと気軽に話してヌーヴォー選びのできるスポットを2つ、3つ紹介。
●Les Caves Taillevent
18~20日/10時~19時30分
長年タイユヴァンが扱っているボジョレ・ヌーヴォーを、作り手を交えて試飲できる。
199 rue du Faubourg Saint-Honor 8e
01.4561.1409
●Lavinia 18日/10時~20時
午後からラピエールさんを招いての試飲会。
3 bd de la Madeleine 1er 01.4297.2020
●Legrand 18日/10時~20時
オリジナルにブレンドしたボジョレ・ヌーヴォーを、生バンドの演奏とともに楽しめる。
1 rue de la Banque 2e 01.4260.0712
ヌーヴォーはボジョレだけじゃない ! ?
日本人にとって「ヌーヴォー」といえば「ボジョレ」。でも、実はフランスのあっちこっちでヌーヴォー(プリムール)は作られている。
フランスにおいて “Vin de Primeur(ヴァン・ド・プリムール=ヌーヴォー)”
の規定が定められたのが1967年11月15日。日本で「ネコもシャクシもボジョレ・ヌーヴォー!」と騒がれるずっと以前から、多くの産地で、ヌーヴォー
は土地の人たちの間で飲まれていたようだ。
現在、ヌーヴォーとして売り出しているのは、以下のワインたち。馴染みのない名前のワインも結構ある。
●ブルゴーニュ地方
Beaujolais, Beaujolais Villagesなど
(赤、ロゼ)
Bourgogne, Bourgogne Aligoteなど(白)
Macon, Macon Villagesなど
(白、一部ロゼ)
●コート・デュ・ローヌ地方
Cotes du Rhone(赤、ロゼ)
Coteaux de Tricastin(白、赤、ロゼ)
Côtes du Ventoux(白、赤、ロゼ)
Tavel(ロゼ)
●ロワール地方
Touraine(赤、ロゼ)
Rose d’Anjou(ロゼ)
Cabernet d’Anjou(ロゼ)
Cabernet de Saumur(ロゼ)
Anjou(赤)
Muscadet(白)
●リヨン周辺
Coteaux du Lyonnais(白、赤、ロゼ)
●南西(Sud-Ouest)地方
Gaillac(白、赤)
●南仏、ラングドック・ルシヨン
Coteaux du Languedoc(赤、ロゼ)
Cotes du Roussillon(白、赤、ロゼ)
また、ヌーヴォーとは違った、「半ヌーヴォー」とでもいえそうなワインたちもある。多く”Cuvee Printemps(キュヴェ・プランタン)”
と呼ばれていて、長い熟成をせずにフルーティさを残し、年を越した春さきに売り出され始めるものがそれ。
ロワールやコート・デュ・ローヌ地方などに多く見られ、基本的には軽めでフルーティな赤。春から初夏にかけて、太陽の下、ちょっと冷やして、気軽にスッキリ飲むなんてのもいいのでは。
とにかく、フランスワインのバラエティの豊富さには多いに敬服! たまにはひと味違った新酒の味も、楽しいもの。どこかで出会ったら、ぜひお試しあれ。