パヴァロッティの跡を継ぐテノール歌手といわれているのがロベルト・アラーニャ(39)。彼がドン・ホセを歌う『カルメン』がEMIから発売され、話題を呼んでいる。カルメン役はもちろん愛妻のアンジェラ・ゲオルギュー。 アラーニャは、パリ郊外のクリシー・ス・ボワ市に生まれる。父母はシシリア島からやってきた移民で、少年時代の生活は楽でなく、オペラ座などとは無縁の生活だった。何よりの楽しみは2本立てのカラテ映画を観に行くことだったという。13歳の時にカルーソーを主人公にした映画を観て感動し、歌手になることを決意する。17歳からレストランやキャバレーでポップスを歌い始めるが、歌の教師に「君の声はオペラのテノール向きだ」といわれて発奮し、猛勉強が始まる。 「本当に苦しいときがありました。キャバレーで歌うことをやめたときには、収入がゼロ、本当に辛かった!」。25歳の時に、パヴァロッティ・コンクールで優勝、ヴェルディの『椿姫』のアルフレッド役などで国際的なスターの座に。(真) |
“Il y a vraiment eu des moments de galère. |