成功を夢見る二人の若者が、古典劇からヒントを得て文学、演劇または映画で賞をとろうと思いつく。二人が題材に選んだラ・フォンテーヌ、ラブレー、ヴォルテールのテキストは、いつしか艶話とギャグとアクションに脚色され、まったく違った様相を見せていく。ラ・フォンテーヌの部分は台詞もきれい、話も軽くていいのだが、あとの部分はいつも同じところ(色恋)にギャグが落ちるのが少し辛い。それでも舞台の上のセバスチャン・アゾパルディ(この劇の作者)とフランク・デメ(七変化、声色の使い方がとても上手い)の汗だくの奮闘に拍手。(海) |
*Theatre de la Huchette :01.4326.3899 月~土/21h 20€/24€ |
●夏の演劇フェスティバル アヴィニョン演劇祭(7/5-27)は、ホームページwww.festival-avignon.comでプログラムの詳細を見ていただくことにして、他のフェスティバルを見てみよう。 面白そうなのは、数年前からパリ近郊のヴィトリー・シュール・セーヌで開かれている、アヴィニョンに参加しない演劇やダンスカンパニーが開くオフのオフNous n’irons pas a Avignon(7/4-8/11 www.gare-au-theatre.com)や、ジャズのリズムに乗ってグリム童話が演じられるなんて楽しい試みも用意されているFestival de Pierrefonds(パリから北80キロにあるピエールフォン城が会場。7/12-8/3 03.4442.8000)。 今年で51年目、お健全なぺリゴール地方サルラのFestival des jeux du theatre(7/20-8/9 05.5331.1083)では、モリエール、コルネイユ、ヴォルテールなどの古典とユゴー、ヴェルヌ、ユルスナールなどの作家の戯作を、すべて野外で上演。 変わり種は「書簡」をキーワードに、劇の上演や朗読会、文学サロンというFestival de la correspondance(7/3-7 www.festivalcorrespondance-grignan.com)だ。マルコ・ポーロ、サン=テクジュぺリ、ランボー、フロベール…が書いた手紙が、ジャック・ゴンブラン、ジャン=クロード・ドレフュスやマリー=フランス・ピジエなどの役者によって息吹きを与えられる。 |
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