「ナチスは集団虐殺のあとを消すことに全力を尽くしたが、私はその消滅を忘れることができなかった」と語るランズマンさん(76)の、ソビボール強制収容所でのユダヤ人反乱をあつかった記録映画が封切られた(前号の映画欄参照)。85年に公開された『Shoah』では、9時間にわたって、強制収容所で生き残った人たちの証言をフィルムに定着した。近々、この抜粋版が、歴史の資料として各高校に配布される予定になっている。 大戦中、ユダヤ人狩りを逃れたランズマンさんはレジスタンスに加わって戦う。戦後、サルトルやボーヴォワール(一時恋人だった)と出会って『レ・タン・モデルヌ』誌に協力、現在も同誌の編集長。「サルトルのように、反ユダヤ主義がユダヤ人を作り上げたと思っていたが、イスラエルに行って初めて、ユダヤ人の特殊性を発見」とも語るランズマンさんは、イスラエル軍の正当性を訴える記録映画『Tsahal』を撮ったり、現在のシャロン首相の対パレスチナ・タカ派政策を支持する筋金入りのシオニストでもある。(真) |
“Les nazis ont tout fait pour supprimer les traces de l’extermination. J’ai été hanté par leur disparition.” |