Donner un coup de fil
coupは「打つこと」、「素早い動作」といったような意味ですが、辞書には “coup” を使った数多くの表現が出ています。”coup de main”、”coup de pouce”(手助け)、”coup de torchon”(torchon=雑巾=>殴り合い)、”coup de théâtre”(théâtre=演劇=>どんでん返し、劇的変化)、”coup de tête”(軽率な決心、行動)、”coup de gueule”(gueule=口=>どなること)、”coup de soleil”(日焼け)、”coup de vieux”(急に老け込むこと)…まだまだ続きます。”donner un coup de téléphone” (電話をかける)という表現も、携帯電話が大成功をおさめていることから考え、この先も寿命が長いにちがいありません。でもケイタイは無線なので、同義の “donner un coup de fil”(fil=線)という言い回しが、数年後にも使われているかどうかは大いに疑問です。
textes et dessins : Pierre Ferragut
翻訳 : 佐藤真