●パリ五輪はまだ先の話 モスクワで国際オリンピック委員会総会が開かれ、7月13日、2008年夏季五輪開催都市を選ぶ投票が行われた。2回目の投票で北京が早々と過半数の56票を獲得し、2度目の挑戦で悲願をかなえた。ジョスパン首相、サッカーのジダン選手も応援にかけつけたパリ市はわずか18票。 ●アームストロングはやっぱり強い 7月9日にスタートしたツール・ド・フランス。前半パッとしなかったランス・アームストロング選手(USポスタル)は、17日のアルプス山脈を登る難コースで、ライバルのウルリッヒ選手を振りきって圧勝。翌日の個人タイムトライアルでも区間優勝。21日のピレネー山脈コースでも楽勝し、マイヨ・ジョンヌ(総合成績トップ)になる。29日にシャンゼリゼ大通りゴールインだが、彼の3年連続優勝は、ほぼ確実になった。 ●ポンピドゥ病院に再びレジオネラ菌 最新設備を誇るパリ15区のポンピドゥ病院で、6月末から7月にかけて3人がレジオネラ菌に感染し、そのうちの2人が死亡したとみられている。この菌は給水管や冷房装置中で繁殖し、重度の肺炎などを引き起こす。同病院では今春にも9人が感染し、給水管にフィルターをつけるなどの工事が行われたばかりだった。クシュネール厚生相は「この病院の全部または一部を閉鎖することは問題外」と記者会見。 ●来年度の予算は2%増 7月17日、2002年度予算の政府案が発表された。それによると、総額およそ2652億ユーロで前年比2%増。各省の予算をしめすぎると来年度の大統領選挙向けの政策が見ばえしなくなるし、ゆるめすぎて国の赤字を増やせば、欧州委員会や大統領、野党側からの攻撃の的になるし、という苦肉の妥協案といわれている。優遇された省は、7%増の環境省、5.5%増の法務省、4.3%増の内務省、4%増の教育省など。増えた分は、主に、司法官2700名、警察官3000名、教師6500名など、公務員の増員に充てられる。 ●児童夜間外出禁止令流行 オルレアン市やパリ郊外のエタンプ市に続き、やはりパリ郊外のコロンブ市やニース市でも、問題の多い地区に限り、13歳未満の児童が23時から翌朝の6時まで付き添いなしで外出することを禁止する条例を出した。「この団地では、夏休みの間はバカンスに行けない子供たちを対象に、映画上映会やバーベキューなどを夜遅くまでやっている。そんな状況をまったく無視」、「こんなスタンドプレー的な取り締まり条例を出すのは逆効果。ふだんの活動や指導が大切で、それを実行に移す予算がないのが問題」、「ある地区に限るというのは、平等の大原則に反する」、「現実の犯罪者を取り締まるだけで精一杯」などなど、こうした条例に対し、教育者や指導員、未成年者による犯罪を扱う判事や警察官などから強い反対の声が上がっている。 ●リュッキー・リュック喪中 7月16日、「影よりも早く撃てる」カウボーイ、リュッキー・リュックを主人公にしたコミックスを書いてきたモーリス・ド・ブヴェールさんが亡くなった。77歳。リュッキー・リュックがコミックス雑誌「アルマナック・スピルー」に初めて登場したのは1946年のこと。悪玉ダルトン一家や愛馬ジョリー・ジャンパーなどの脇役にも恵まれて、これまでに87巻、3億部を売りさばいている。 |