アルゼンチン式快適な暮らしのひと工夫。 RER B線 : Bourg-la-Reine駅 。75m2、家賃約6500F。

 結婚して3年。現在は2カ月後に控えている第一子の誕生が待ちきれないというアルゼンチン人のアレハンドロさんとファビアナさん。夫妻は、パリの南、ソー公園にもほど近い静かな住宅街に暮らしている。以前は13区に住んでいたが、より落ち着いた環境を求めて、また、将来の子供のためにも広い空間を、ということで昨年の9月に引っ越してきた。
 医者で癌の研究をしているご主人の仕事の関係でパリにやってきた2人。できれば定住したいので、長く住めるようアパルトマンを大幅に改装中だ。オリバーというアルゼンチンから連れてきた犬を飼っていることもあり、掃除がしやすいよう、居間はフローリングに変えた。寝室は、壁もカーテンもベッドカバーもすべてファビアナさんの好きな白で統一。家具はモダンでシンプルなものが多く、廊下には、花をテーマにした額がいくつか飾られている。このようにファビアナさんの好みをかなり尊重しているあたりに、奥様を大切にしている旦那様の愛情が感じられてなんともニクイ感じ。なにげなくトイレも見せてもらうと、そこにはジャンジャカジャーン、ウォシュレットの原型ともいうべき、噴水式のビデが便器に取り付けてあった。ファビアナさんに聞いてみると、さっそく使い方のデモンストレーション。ビデといってもハンドルで噴水の位置を変えられるのでもちろんお尻もきれいに洗える。彼女はアルゼンチンでのこの “ビデマティック” の快適な生活が忘れられず、わざわざアルゼンチンから持ってきたのだそう。唯一の欠点は、温水が出ないこと。冬の使用はさすがにツライとか。
 キッチンの北側が大きな窓になっていて明るいのがいい。夕焼け時は素敵なパリ郊外の風景が望める。居間も、バルコニーのある東側は全面ガラス窓で採光が抜群。そのうえ、こちら側は公園に面しているので、家に居ながら溢れんばかりの木々の緑を楽しめる羨ましい環境だ。
 ファビアナさんが身重なので、改装は業者にも一部を依頼しているが、基本的には自分たちの手で少しずつ進めている。現在は、生まれてくる赤ちゃんのために子供部屋を準備中。(里)

愛犬オリバーとファビアナさん。

これがアルゼンチンが
世界に誇るビデマティック。

広くて明るい機能的なキッチン。

ピクニックに出かけよう!

 パリに住んでいる日本人の間では、桜の名所として知られるソー公園。公園内の桜園は、5月になると一面の桜でいっぱいになる。桜の季節は過ぎてしまったけれど、パリからはRERのB線に乗ればスグ。気軽にレジャー気分が味わえるし、この季節、観光客が少ないというだけでも新鮮な気分になれるかも。思い立ったらさっそく出かけてみよう。ファビアナさんのウチからは、散歩がてら歩いても行ける距離。時々は愛犬と一緒に、お気に入りの美しい城や掘割りを眺めにでかけるそうだ。
 ソー公園はとにかく広い。中がイル・ド・フランス博物館になっている城を訪れたり、円錐形に剪定された常緑樹が連なる庭園や釣りもできる掘割り、斜面を利用して水が段々に滝のように落ちていく立体水園を眺めたり、ひと休みするのに居心地の良い木陰を探したりで、かなり歩くことになる。ソー公園の魅力を充分に味わうには、歩きやすい靴とピクニックができるように食料や飲み物持参ででかけるのがおすすめだ。(里)


*Parc de Seaux domaine de Seaux
92330 Seaux 開園時間:7h-22h(夏期)
RER B線 Parc de Seaux駅下車。
*7月8日から9月16日まで毎週末の17h30より公園内のOrangerieにて室内楽のコンサートが行われている。
Festival de l’Orangerie : 01.4660.0779