●コルシカでの脱獄は簡単? 5月31日、オート・コルス県のボルゴ刑務所に、フランシス・マリアーニら3人の釈放命令がファックスで送られてきた。 3人は、「海のそよ風」という暴力団組織に属し、恐喝および武器所持などの容疑で1年前から拘留されていた。電話などでこのファックスの真偽を確かめることなく、この命令はただちに実行に移され、3人は難なく脱獄に成功した。 ●ナポレオンは毒殺された 1821年にセント・ヘレナ島で亡くなったナポレオンの死因は公式には胃ガンということになっているが、以前から毒殺説も強かった。死の直後に剃髪されて保存されていたナポレオンの髪の毛を分析した3人の法医学者は、6月1日、死因は毒殺に間違いないと発表。長年にわたってナポレオンのワインに混入されていたヒ素、そして死の数日前から与えられていた水銀と青酸が命取りになったとする。 ●「私はトロツキストだった」 6月4日、国民議会で保守系議員の質問に答え、ジョスパン首相は「60年代にトロツキスト的思想に惹かれ、トロツキズム組織の一つ(Organisation communiste internationale)に加わっていた」ことを認めた。さらにその組織の中で素晴らしい人たちに出会って人間形成に役立ったとし、「後悔したり陳謝するつもりはない」と続けた。ジョスパン首相は、95年の大統領選挙の時にはこの事実を否定し、それ以降も沈黙を守ってきた。 ●「若者雇用」継続 1997年に当時のオーブリ雇用・連帯相が、若者の失業対策として制度化した「若者雇用」で、学校の教師のアシスタント(7万人)、警察内の治安担当(2万人)など、計23万人が仕事に就いている。6月6日、ギグー雇用・連帯相は、2006年まで400億Fを投じてこの制度を継続すると発表。来年度は新たに1万人が雇用される。 ●地中海TGV開通 6月7日、パリとマルセイユを3時間(リール・マルセイユ間は3時間半)で結ぶことになるTGV “Med” が、シラク大統領参列のもと正式に開通した。総工費250億F。このTGVに使われる168車両のうち30両は2階建て。軌道にのった段階で年600万人の乗客が予定されている。パリ・マルセイユ間はこれまでは飛行機を利用する人が多かったが、この地中海TGV開通で、列車利用者の方が多くなるものとみられる。エール・フランス社はTGV “Med” への対策として6月のパリ・マルセイユ往復を518Fに値下げ。 ●カプリアティとクエルテン 6月9日、全仏テニス、ローランギャロス杯女子シングルス決勝は、アメリカのジェニファー・カプリアティ選手がベルギーのキム・クライシュテルス選手を破って(1-6、6-4、12-10)初優勝。米国選手が全仏を制したのは1986年のクリス・エヴァート選手以来。翌日の男子シングルス決勝は、ブラジルのグスタボ・クエルテン選手がスペインのアレックス・コレチャ選手を破って(6-7、7-5、6-2、6-0)3度目の優勝。 |
●ラグビーはトゥールーズが強い 6月10日、ラグビー・フランス選手権の決勝がトゥールーズのStade toulousainとクレルモンフェランのAS Monferrand間で争われたが、Stade toulousainが34-22で16度目の勝利。 ●パポンの刑務所生活は非人道的でない ナチス占領下1500人近いユダヤ人を逮捕・監禁し、1998年「人道に反する罪」で禁固10年の刑を受けたモーリス・パポン(90)の弁護団は、彼の高齢と健康状態から考え、刑務所での服役は「非人道的である」として、1月10日、ヨーロッパ人権裁判所に訴えた。6月8日、同裁判所はこの訴えを却下。弁護団はシラク大統領に恩赦を請う予定、と発表。 フランスは観光国世界1位 1200万人 仏ディズニーランド 994億F 観光収入(’99:878億F) *スペイン(5180万) 米(4850万) 伊(3610万) 中(2700万) |