Le Dordogne–28歳、若手のシェフが腕をふるう。

何も期待せず偶然入ったレストランで、意外に洗練された料理にめぐりあったりするととってもハッピー。ここはそんな風に友人と発見したレストランです。
 前菜+メイン+デザートで74Fと128Fのコースがある。私たちは迷わず74F のコースにした。私が選んだのは、サーモン・マリネに日替りの一品、若鶏のカルバドス風味。サーモンは塩とたっぷりの砂糖をして一晩置いたものにアネット、コリアンダー、粒コショウで風味をつけたもの。厚めにスライスされたサーモンは繊細な味わいでシェフご自慢の一品。
 メインはコショウを効かせた鶏のソテーに、りんご入りのクリーミーなソース添え。肉にソースをつけて口に運ぶとふわっとりんごの風味が感じられて美味。「うーん、シェフただ者でなし」と思ったら、後で話を聞いてみると、シェフのボスュ氏は、弱冠28歳ながらシャンゼリゼにあるフーケでセカンド・シェフを務めたキャリアを持つ実力派だったのです。
 デザートにクレーム・キャラメルを頼んだら、出てきたのはクレーム・ブリュレ。表面を焦がしたアツアツのキャラメルに冷たいカスタードクリームのハーモニーがグー。74F コースにしてこの内容は実にリーズナブルだ。
 店の外観は単なるカフェ風だし、テーブルのキャンドルの香りが強すぎるのがちょっと気になったが、それを差し引いても充分にお釣りがきそう。レストランの名前が示すように、南西フランス料理がスペシャリテ。「次回は自家製のフォア・グラも試して」とシェフ。次は128Fコースを制覇してみよう。(里)

お腹も貫祿のシェフ、ボスュ氏

*58 rue de la Sablière 14e 01.4541.7085

日曜定休