何事もコンピュータなしでは済まされないかのような世の中になってきました。
日本の知人のなかには「パソコンを操れることは歯磨きができるのと同じこと」と、書いてくる人もいます。インターネットでアクセスぐらいできないようでは、もはや日本では就職活動もできないと知らせてくるのです。
では、企業はインターネットで応募してこられなかった人のなかに秀逸な人材を見逃していたとしても残念には思わないのだろうか、そんな疑問は口にしないことにしています。電子メールを通してしか応募できない文学賞も出始めているようですね。
フランスでもインターネットを通しての人材募集が増えてきたと聞きましたが、履歴書に肉筆の応募動機を添えさせるケースも依然として多いようです。
新世紀を迎えようともアルファベット二十六文字の文化圏で、筆跡も人柄を評価するための手がかりの一つと考えられているわけです。そして、所変われど「文は人なり」なんですね。(粒々芥子)