Vacances-Travailというのをご存じですか? たぶんWorking Holidayと言った方が、日本の方には分かりやすいのでは。
昨年十二月、日仏二国間協定として施行され、「休暇を利用し、文化や生活習慣に触れる」ことを目的とし、「その滞在費用を補うために仕事ができる」という新しい滞在ビザのカテゴリーです。従来、正規労働をするには煩雑なプロセスが必要であったことを考えれば、特にフランスへの憧れを持つ人々にとっては、まさに画期的なシステムと言えるでしょう。
私も仕事柄、このシステムを利用して渡仏した方々と接する機会が多いのですが、知れば知るほど情報不足のことばかりなのが現状です。
例えば、Vacances-Travailはフランス語力ゼロでも渡仏できるのが魅力の一つなのですが、聞きかじり程度でも多少の心得がなくては、文化や生活習慣に触れることもままならないのでは…と思うのは余計なおせっかい? そのうえ、フランスでの就労に伴う給与体系や税金申告等については全く語られておらず、仕事をしてもよいというわりには、基本的な情報が行き渡っていないようです。
施行されて間もないニューフェイス、より多くの人々にフランスと接する機会を与えてくれる素晴らしいシステムとして発展していってくれるよう、その成り行きを見守っていきたいと思います。(ゆ)