本場の美味しい料理を食べたければその国出身の人に聞け、というわけで、アルジェリア出身の友人フェリッドに案内してもらったのがこのマグレブレストラン。天井に散りばめられた星と、田舎の夜の風景が幻想的に描かれた壁画に囲まれながら、まずはロゼワインGris d’Algérie (グラス18F) で咽を潤す。奥には本国の典型的なリビングそのままに、テーブルを一続きで囲ったバンケットも配置され、仲間と気楽にくつろげそう。
12種類あるアントレの中から選んでみたのが、鳥肉、玉ねぎ、卵、アーモンドなどが包まれたパイ料理Pastillaパスティア (40F)。アラブのお菓子に似た甘さが温かく口に広がり、素材に溶け合う。
メインには、私はドライフルーツがたっぷり入ったタジンAtajin Atargui (85F)。子羊、オレンジ、イチジク、ナツメヤシ、アーモンド、シナモンが、互いに主張し過ぎずに、南国風の甘さの均衡を保ち見事。常連のフェリッドは、トマトスープに肉と野菜が仲良く浮かぶお気に入りの一品、Atajin Acelbi (85F) で決まりだ。どちらにもクスクスのスムールがついてくる。量は多めなので、女の子なら二人で分けてもいいくらい。
食後に2階のバーをのぞいてみる。本日は絵の展覧会のオープニング・パーティー中。ここは展覧会、本のレクチャー、ライヴ、ビデオ上映など、北アフリカのカルチャーに気軽に触れられるスペースだ。「オープンしてまだ半年。今後面白い企画をたくさん用意したい」と陽気な店長ユセフさんは自信満々。(瑞)
Taninna
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