●ボヴェさん有罪判決に意気揚々 昨年8月12日、米国の輸入規制に抗議して、アヴェロン県ミヨー市で建設中のマクドナルドを襲って取り壊した農民連合のジョゼ・ボヴェさんら10人に対し、9月13日、ミヨー市の軽罪裁判所は有罪判決。特に主謀者とみられるボヴェさんには執行猶予なしの禁固3カ月。被告全員は即座に控訴した。ボヴェさんは「ここの裁判官は知らないうちに僕らの側についた。これでモンペリエの控訴院でも発言できる」と意気揚々。 ●ETAのリーダー逮捕される 9月15日、ピレネー・アトランティック県のビダール町で、バスク地方の分離独立を要求しているスペインの反政府組織ETA (バスク祖国と自由) の最高幹部とみられ、フアン・カルロス国王暗殺未遂などの容疑でスペイン警察から逮捕状が出ていたイニャキオ・グラシア・アレギが逮捕された。さらに16日から17日にかけて、ランド県などでやはりETAのメンバーとみられる15人が逮捕された。 ●ホロ島のフランス人救出される 9月16日より、フィリピン軍が戦車や爆撃機を使ってホロ島のイスラム過激派組織アブサヤフを激しく攻撃。アブサヤフに監禁されていたフランス人、ジャン=ジャック・ルガレックさん (France2局カメラマン) とローラン・マデュラさん (同局録音技師) の安否が気遣われていたが、過激派組織撤退の混乱に紛れて二人は逃亡し、20日朝、フィリピン軍に無事救出された。これでフランス人の人質は全員解放されたことになる。 ●ニース市の回教徒、抗議の礼拝 ニース市で回教寺院の建設計画が進められているが、ジャック・ペラ市長 (元国民戦線党員) が市役所内の通達で「宗教礼拝の場である回教寺院は、政教分離を建前としている共和国内では建設することができない。(…) 私は何よりもキリスト教的な価値と教会を保護したい」と述べていることが、最近になってわかった。9月17日朝、ニース市のマセナ広場で、300 人の回教徒がこの通達に抗議して礼拝。なお、回教はフランスでは信徒約200 万人で第2 の宗教。 ●大統領からストロスカーン氏に飛び火 パリ市公団住宅建設請負に不正があったとして捜査が続けられているが、9月21 日、ル・モンド紙は、この疑惑の重要参考人として取り調べられ、1999 年6月に死亡しているジャン=クロード・メリー氏の証言 (友人のジャーナリストのビデオカメラで撮影された) を発表した。「(公団住宅の暖房関係工事を請け負わせてもらうために) 1986年、首相官邸の一室で、シラク氏 (当時首相) の目前で現金500万フランを手渡した」というもの。シラク大統領は、「根も葉もない内容だ」と強く反発。ところが、その後の調べで、このビデオは1999年4 月以来、ストロスカーン元蔵相が所有していることがわかり、9月25日、証拠隠滅の疑いで彼の自宅が捜索された。 ●シドニー五輪、中間報告 9月15日、オーストラリアのシドニーで開会式が行われた第27回オリンピック競技大会で、フランス勢は26日までに金メダル12個、銀メダル13個、銅メダル7個という予想以上の好成績。特に自転車競技での活躍がめざましく、フェリシア・バランジェが女子500mタイムトライアルとスプリントで、フロリアン・ルソーが男子ケイリンでそれぞれ金メダル。柔道ではセヴリーヌ・ヴェンデネンドが女子63キロ級で、ダヴィッド・ドゥイエが男子100 キロ超級で金メダル。それに引きかえ、陸上競技は選手の負傷や不調が相次ぎ、決勝進出ゼロ。キャシー・フリーマンとの対決が期待されていたマリー=ジョゼ・ペレックは、予選も待たずに国外 “逃亡”して、大きな話題になった。 |