●ブリス・フルシオーさん釈放される 昨年10月1日に、ロシア、チェチェン共和国、グロズヌイ市で犯罪者グループに拉致され監禁されていたフランス人カメラマン、ブリス・フルシオーさん (32) が、ロシア政府が仲介に入って6月12日に無事釈放された。クレムリン宮殿でプチン大統領に感謝の意を述べた後、帰国。「身の代金が払われたとは思われない。チェチェンの重要人物との交換釈放だったようだ」と語った。 ●大統領任期5年制に無関心な人が多い 6月6日、シラク大統領は、大統領の任期を5年に短縮することに関し、9月末に国民投票を実施したいと語ったが、最近の世論調査によると、投票する人の83%が任期5年制に賛成ではあるものの、57%が棄権あるいは白票を投じると答えている。この棄権率の高さを憂慮し、シラク大統領のまわりや社会党内で、国民議会と上院の総議員が出席するヴェルサイユ会議での採決がふさわしいという声が高まっている。 ●マクド、ロジエ通りへの進出ならず マクドナルド・フランス社は、パリ4区にあるユダヤ人街、ロジエ通り4番地にパリ64店目をオープンすると発表したが、「この通り独特のハーモニーを乱す」として住民や緑の党が強く反対。6月14日、マクドナルドは「ユダヤ教の律法に従って処理されたハンバーガーを作ることができないので…」と断念。 ●重油汚染された海岸はきれいになった 昨年末、ブルターニュ沖で沈没した「エリカ号」から流出した重油に汚染された大西洋沿岸は、清掃作業にもかかわらず夏のバカンス中立ち入り禁止の海岸が出るのでは、と危惧されていたが、6月19日、観光担当相は「衛生局の調査では、ほとんどの海岸がきれい。不合格の海岸もバカンス前には清浄化されるだろう」と発表。観光地の市町村はホッと一息。 ●フランスの医療制度は世界一 6月21日、世界保健機関 (WHO) は加盟国191カ国の医療制度ランキングを発表したが、フランスが世界一。社会保険制度が広く行きわたっていることが高く評価されたためで、「ほかの基準で判断されたらトップは無理だったろう」という声も。医療費の個人負担度が大きい英国は18位、米国は37位。なお日本は10位。 |
●超大型機A3XXの生産開始 6月23日、仏・英・独・スペインの4カ国からなる航空機メーカー連合エアバス・インダストリーは、超大型機A3XXの生産を開始する、と発表した。すでにシンガポール航空やエール・フランスなどから計60機あまりの受注が見込まれていて、納入は2005年以降になる予定。A3XXは総2階建て構造で、座席数は600から800、巡航距離は1万6000kmに達する。座席数でボーイング社のB747 (560席) を上回り、同社が開発に乗り出している超大型機B747Xとの激しい競争が予想される。開発費用は約120億ドルを超え、資金調達を可能にするため、これまでの企業連合方式を改め、来年1月に株式会社エアバス・インテグレイティッド・カンパニーが誕生する。主な組み立ては、トゥールーズで行われ、1万人以上の新雇用が期待されている。 ●サッカー欧州選手権—その1 オランダとベルギーが共催するサッカー欧州選手権は、6月10日に開幕。優勝候補とみられていた英国や前回優勝国ドイツなど、北ヨーロッパ勢が振るわず、決勝トーナメントの8強に残ったのはオランダのみ。24 日と25日におこなわれた準々決勝では、ポルトガルがトルコを2-0で、イタリアがルーマニアを2-0で、オランダがユーゴスラビアを6-1で、1998年のW杯優勝国フランスも、ジダンがプレースキックを決めるなどして2-1で強敵スペインを破り、準決勝進出。 |