「莫大な利益を生みだす商品となったスポーツは、各テレビ局の間での戦争を意味します。新しい “スタジアムの支配者”であるテレビにとって、スポーツ特有の偶然性は光を失いました。要は勝つこと、そしてその勝利がテレビで見られることです」と日刊スポーツ紙 レキップの元ジャーナリスト氏はいいます。
今日スポーツはテレビの “見世物” になりました。6月10日から民放のTF1、国営のFRANCE2とFRANCE3は欧州サッカー選手権の試合を中継します。サッカーは商品価値がありますから、民放のカナル・プリュスはTF1と競争を始めました。フランスサッカー選手権を放映するためにカナル・プリュスはフランスサッカー連盟に毎年数千万フランを払っています。カナル・プリュスはパリチームのParis Saint-Germainにも出資しています。サッカー試合の平均視聴率は25%もあるので、CMの値段も高くなっています。
7月1日から、FRANCE2は人気のある第87回ツール・ド・フランスを独占中継します。同時にこのスポーツの大イベントに合わせ、他の特別番組も製作しています。「スポーツそのものがテレビ番組になるのは当然のことです」と、イタリアの作家ウンベルト・エコも述べています。ただ、スポーツもテレビの悪い影響を受けざるをえません。テレビに登場するために一部の選手は興奮剤を摂取します。テレビはスポーツ精神を腐敗させているともいえます。(クロード)
インタビューを受けるジャラベール選手。(Photo : Hachiya)