“Là-bas, personne ne m’en parle” |
デビューのころのカブレルは、長髪にガスコーニュ髭をたくわえた三銃士のイメージ。地方訛の抜けきらないカントリー・ソング風の鼻にかかった美声が彼の特徴で、当時、流行に相反する静かな歌”Je l’aime à mourir” をトップに送り込んだが、今日では仏ポップス界を代表する歌手になってしまったから立派です。 93年に300万枚の売上げを記録したアルバム “Samedi soir sur la terre” あたりから、すっかりメディア嫌いになってしまった彼は、音楽大賞にも目はくれず、ただSol en si (エイズ救済基金) などの支援コンサートには積極的に参加してきた。 ストレスのたまる都会の生活をあとに、生まれ故郷に戻ったエコロジストのカブレルは、そこで市会議員も務める。町の住人はみんな友達で「故郷では自分のことを誰も詮索しない」という。妻と二人の子供にロバ、そしてギター。将来は小説家を志望とか。 昨年 6年ぶりのアルバム “Hors saison” を発表して大いに話題を呼んだ。(南) |