OVNI 447 : 1999/11/15 N° 447 1999-11-15 ●「セートの大波」に51万ポンド1855年にギュスターヴ・ル・グレーが撮った写真史上の名作 といわれる「セートの大波」が、10月26日ロンドンのサザビーで競売に出され、一枚の写真としては例のない50万7500ポンドの値がついた。●英国産牛肉解禁近し狂牛病が多発して欧州市場から締め出されていた英国産牛肉に関し、欧州委員会は8月1日よりこの輸入禁止措置を廃止することを決定。ところがフランス政府は、1999年1月から8月にかけて英国で新たに1320件の狂牛病が発生するなど、安全性が保証されていないとして輸入禁止を維持し、英国ではフランス農産物のボイコット運動なども始まりかけていた。10月29日、 欧州科学委員会は、輸出基準を満たした英国産牛肉はフランス産牛肉と同じように安全であり、輸入禁止の根拠はないという判断を下した。その後、仏英農相間の交渉がはかどり、産地明記のラベル、検査の内容、加工製品のチェックなどをめぐって合意に近づいている。●カバが嫉妬殺人11月1日、ジロンド県ペサック市の動物園で、囲いから逃げ出したカバを取りおさえようとしたジャン・デュクワン園長(62)が、頭を噛まれて振り回されるなどしたために死亡。可愛がってくれていた園長さんが、買ったばかりのトラクターに乗っていることが多く、嫉妬したためと見られている。●ドミニック・ストロスカーン蔵相辞任MNEF (フランス全国学生相互保険) の不正経営問題で、10月中旬以来、オリヴィエ・スピタキス元事務局長などの事情聴取が進められている。その捜査の過程で、ストロスカーン氏が、蔵相就任前の94年から96年にかけて弁護士として関わったMNEFの業務の中で、報酬として受け取った60万フランを正当化するために虚偽書類を作成した疑いが強まり、同氏の「文書偽造と行使」容疑での事情聴取が避けられないものとなった11月2 日、大蔵省でストロスカーン蔵相は辞任を声明。「私が辞任するのは、有罪だと感じているからでないことを強調したい。(…) 一市民として、捜査当局に対して私の仕事の正当性を早急に明らかにしたい」と語った。後任には、親日家として知られるクリスチャン・ソテール蔵相付予算相が任命された。世論調査によれば、フランス人の78%がこの辞任は正しいと支持。清潔なイメージを売り物にするジョスパン政権の今後の反応、そして次期パリ市長選挙の有力候補と見なされていたストロスカーン氏の再起が注目される。●J・エシュノーズさんにゴンクール賞日本でも「われら三人」などが翻訳されている作家ジャン・エシュノーズさん (53) の「Je m’en vais」が、11月2日、1999年度ゴンクール賞 (日本の芥川賞に該当する)を受賞。例年他の文学賞発表に先を越されていることへの対策として1週間早く発表されたために、エシュノーズさんも出版元のMinuit社も寝耳に水。●第4回ラグビー・ワールドカップ終幕 準決勝では4つのトライを決めて、43 – 31で優勝候補のニュージーランドを破ったフランスチームだが、11月6日の決勝戦では、オーストラリアチームのデファンスの壁が厚くて1トライもできず、35 – 12 で破れた。翌日、エッフェル塔前で開催された準優勝を祝う集まりには、ファンが2 万人近く押し寄せ、フランスチームの健闘を称えた。●ベルシーもアガシ 11月7 日、ベルシー・テニス・トーナメント決勝で、今年の6月にローランギャロス杯を制したアンドレ・アガシが、現在の恋人と噂されるシュテフィ・グラフの熱い声援をバックにし、ロシアのマラット・サフィンを (7-6、6-2、4-6、6-4) で破って優勝。 地方選挙への移民の投票権 52% 賛成(そのうち大賛成は15%) 45% 反対 (そのうち大反対は 17%)*これまでの「反対」の割合96年 69%、1997年 57%、1998年 51%* CSA調査 : 99/11/04 発表 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。