●絶滅鳥エピオルニスの卵 マダガスカル島で生息していた全長3メートル、450キロの巨鳥エピオルニスは2000年前に絶滅したが、その化石の密輸はあとを絶たない。6月14日、この絶滅鳥の卵315個の化石 (1個1万フラン以上) がル・アーヴル港に停泊中の船の船底から見つかり、直ちに押収された。卵は30センチの長さで、ダチョウの卵の5個分、鶏卵の2000個分の大きさ! ●遺伝子組み換え作物 ダイオキシン・チキン、コカコーラ中毒などで食品に対する不安が高まっている中、6月24日と25日、ルクセンブルクにEU15カ国の環境相が集まり、遺伝子組み換え作物について協議した。フランス、ギリシャなど5カ国は、「加工食品の原料も含め遺伝子組み換え作物であるかどうかの表示が保証されるまでは、その栽培・流通の許可を一時中止する」という宣言文に署名したが、ドイツなど6カ国はやや穏やかな宣言文にとどまり、英国、スペイン、ポルトガルなどは署名を拒否した。 ●ヘリコプターで脱獄 6月26日午後4時ごろ、マルセイユのボーメット刑務所の中庭上空から、ヘリコプターが武器の入った袋とロープを投下、そのロープにつかまって脱獄を試みた服役囚5人と職員の間で銃撃戦となり、ジャン=ルイ・ラファエル服役囚が死亡。残りの4人はカシスに着陸し、うち3人は車でマルセイユに向かったが警官に阻止され、新たな銃撃戦となり、3人とも負傷して逮捕された。残る1人は逃亡中。ヘリコプターを使った脱獄の試みは1981年以来、これで8回目。各刑務所は着陸防止網を装備しているが、ロープの投下を妨げることはできなかった。 ●リシャール・ヴィランク選手復帰 6月16日、ツール・ド・フランス協会は、ドーピングのイメージを一掃するために、ヴィランク選手の参加を認めないと発表した。ところが、6月29日、国際自転車競技連盟UCIは、参加拒否の発表が遅れたとして、ヴィランク選手を参加させることを命令。ツール・ド・フランス協会のルブラン代表は、この命令に従わざるをえないとしながらも、「UCIの決定は、レースのイメージ、評判、そしてスポーツの倫理に逆らうものだ」と強く反論。 ●ロープウェイ墜落 7月1日朝、オート・ザルプ県のサン・テチエンヌ・アン・デヴォリュイから標高2500メートルの天体観測所に向かっていたロープウェイが地上80メートルの高さから墜落、乗っていた観測所職員や作業員20人が全員即死した。原因は不明で、調査が続いている。 ●コルス島前知事仮釈放される コルス島の海辺の簡易レストラン放火の容疑者としてパリのラ・サンテ刑務所に拘留中だったベルナール・ボネ前知事が、7月2日、仮釈放された。「私は司法機関の陰謀の犠牲者だ」と怒りを表明しただけでなく、彼の拘置は当然だとしたギグー法相を強く批判し、近いうちに爆弾発言をする用意があると語った。 ●1999年度国勢調査の結果 7月6日、今年3月実施の国勢調査の第1次結果が発表された。フランスの人口は1990年度の調査に比べて200万人増えて約6008万人 (正確な数字は1999年末に発表される)。傾向として、1)積極的な都市計画や公営住宅の建設などによって都市部に人口が戻ってきている。文化に力を入れたり路面電車網を設置したナント市は約10%増の27万人。レンヌ市も20万都市に。家賃高、交通渋滞、公害で評判の悪いパリ市は1.7%減って212万人。2)都市で働きながら、自然に恵まれた農村部に住む人が増えている。逆に、中途半端な大都市郊外への人口流入は頭打ちに。3)大西洋岸の各地方やアルザス地方、海と太陽に恵まれた南仏へ人口流入が続いている。4)失業率が高いノルマンディーやロレーヌ地方からは人口が流出しているが、出生率が高く人口は減っていない。 若年雇用20万人突破 75 000人 教職関係 16 550人 警察 109 095人 自治体・郵便局・非営利団体など *6月30日までの雇用契約で時短10%を実行した場合、社員1人当たり年間9000Fの援助金 (時短15%なら13000F)が受けられるので、35時間制+若年雇用対策に便乗した雇用が急増。(Liberation : 1999/7/6) |