スタニスラス・ノルデ Stanislas Nordey サン・ドニ市ジェラール・フィリップ劇場のディレクター。


“J’ai envie de montrer que le théâtre n’est pas mort, que mes propositions pour un vrai théâtre public peuvent marcher. Je me sens une colère, une indignation constructives.”
 「演劇は死んでいないし、真の民衆演劇という私の考えが可能なことを示したい。何かを創り上げたいという怒りを感じている」と語るノルデさん (31歳) は、1997年秋、移民家族が数多く住むサン・ドニ市にある国立ジェラール・フィリップ劇場を率いることになった。できるだけ多くの市民に演劇を観てもらおうと、入場料を安くし (一律50F、10回券は200F!)、かわりに批評家宛ても含めすべての招待状を廃止した。とはいうものの、観客動員数はまだまだ思い通りにならず、98-99年度は600万フランの赤字となった。
 父親は映画監督のジャン=ピエール・モキ氏で、早くから俳優になることを目指し、演劇のコンセルヴァトワールに入学したが、そこの “現実に目を塞いだ雰囲気” に嫌気がさしている時に、パゾリーニの文章に出会い、演劇が世界を変えることができると開眼した。
 「サン・ベルナール教会に斧を振り上げながら侵入し、滞在許可証のないアフリカ人を追い出した機動隊のやり方を思い出すと今でも涙が出る」と語る彼は、今度の欧州議会選挙では共産党のリストに加わって立候補した。(真)