“Après tous ce que j’ai fait pour arriver là,
on ne parle même pas de mon tennis, mais de ma vie privée. Je suis déçue.”
「努力してここまできたのに、私のテニスのことは話題にならず、私生活だけが取り上げられ、失望しました」と語るのは、1月の全豪オープンテニスで決勝戦に進出、惜しくもヒンギスに破れたアメリー・モーレスモ。フランス女子テニス界のホープ、19歳。4歳の時に見た、ローランギャロス杯でのヤニック・ノアの勝利が、テニスを始めるきっかけになった。96年には全仏および全英オープンのジュニア部門でチャンピオンに。練習で鍛えられた175cm、64キロの見事な体格。スカートをはかず、黒いパンツ・ウェア。同性愛であることを隠そうとはしない。そんな彼女にマスコミの関心が集まり、熱心な声援を送る恋人の姿がカメラの的になった。対戦したダベンポートやヒンギスも「男と試合をしているようだ」とか「女の恋人といるのだから、半分男」などという”馬鹿で卑小な”発言。モーレスモは決勝戦後の挨拶で、コーチと恋人の方に振り向き”Merci au groupe là-bas. Je vous aime tous les deux.”とどこまでも爽やかだった。