エリック・カントナ 大統領の失脚。

 大詰めを迎えたワールド・カップ、周りの騒ぎも相当なも のです。  トロカデロの“FIFA Football Park”を拠点にする公式スポン サー・アディダスに対抗して、スポーツシューズのトップメ ーカー・ナイキは、ラ・デファンスに“NIKEPARK” を開設。 「フットボール人民共和国」をキャッチ・フレーズに巻き返 しを図る。  ところが、このためにナイキが貼り出した2種類のポスタ ーに、反人種差別団体 MRAP (Mouvement contre le racisme et pour l’amitie entre les peuples)からクレームがついてしまった。  カントナを人民共和国大統領に模して〈LIBERTE POUR LES FOOTBALLEURS〉と謳ったものは、「色や図柄がムッソリー ニの像を入れたイタリア・ファシストのカタログの表紙に似 ている」し、もうひとつの、グランド・アルシュに向かって ボールが飛ぶ図柄は、「1937年パリ万国博の、ナチの第三帝国 館や、スターリン主義のソ連館のプロパガンダ広告を連想さ せ」全体主義的でケシカランというのです。  ポスターを制作した広告会社は「30年代の全体主義広告と は心外。人民共和国というテーマから、20年代ロシア構成主 義の作品をヒントにしたもの」という。 もともとがパロディ ーだし、ボクが見たところでは、どちらかといえば制作側の 見解に理があると思う。むしろそれより一部の日本のサポー ターの〈日の丸・神風〉ハチマキのほうがよほど無神経。  でも、争うキのナイナイキさん、抗議を全面的に受け入 れ、早々にこのポスターを撤収してしまった。写真は、ル・ ブールジュの駅にナントカまだ残っていたカントナ元大統領 です。

(稲)

OVNI 419 : 1998/7/1
フランソワーズ・
ユギエ写真展
“A l’extreme 最果ての地”

 モード写真とルポルタージュ写真は一見、両立がむずかしそうだけど、フランソワーズ・ユギエは二刀流。マリー・クレール誌で彼女の作品を見た後、リベラシオン紙を広げると彼女撮影の歌手の肖像が載っていて、本屋にはワールド・プレス写真賞に輝いた「ベーリング海峡への旅」が並ぶ、という具合だ。幼いころベトナムにいたこともあってアジアには馴染みが深い。以前エスパス・ジャポンでも日本で撮った写真を展示した。
 今でこそアフリカ関係の写真集を数冊出しているものの、初めてマリに行った時は、全く未知の光、風景の構成などに、それまでの写真の撮り方をくつがえされたという。今回はさらに南下して、最果ての南アフリカへ。アパルトヘイト後の社会の一面を写し撮った。

(美)

*Maison Europeenne de la Photographie :
82 rue Francois Miron 4e 8/23迄 30F


● Claude VERLINDE〈絵画・デッサン〉
1927年生れ。ブリューゲル、ボッシュに通じる現代の代表的幻想画家。7/18迄
Galerie M.Boulet : 14 rue La Boetie 8e


● Carlos REVILLA〈1970~1998〉

異端のシュールレアリストと呼ばれるペルー人画家 (1940年生れ)。7/18迄 Galerie A.F.Petit : 196 Bd.St-Germain 6e
● Andre DELUOL〈彫刻〉 1909年生れ。ギリシア彫刻の感化を受ける。1940~50年作品。7/22迄 Galerie J.L.Danant : 36 Av Matignon 8e
●アレクサンドリア展 古代エジプトの首都アレキサンドリアの栄光と近年の発掘品。7/26迄 プチパレ
●エジプト〈写真展〉 古代エジプトの建築美をAllen、Bouchart、Ruwedelら 3人の写真家が撮影。 7/25迄Mona Bismarck Foundation : 34 av de New York 16e (日月祭休)
● J.E.LABOUREUR (1877-1943) キュービスムとアールデコが融合する版画作品。美術界では隠れた存在。7/25迄Jadis et Nagu俊e : 166 Fbg St-Honore 8e
●アトリエ・モレ50周年記念 パリ版画月間にちなみ作品紹介とデモンストレーション。7/27迄 21 rue Lhomont 5e (15h-19h30、日休)
●W杯をテーマに70人展 70人の画家が描くサッカー。7月末迄 Galerie E.Navarra :16 av Matignon 8e
●アフリカ〈写真展〉 19世紀以来ヨーロッパ人がカメラに収めてきたアフリカを年代順に展覧。8/23迄Maison Europeenne de la Photographie : 5-7 rue de Fourcy 4e (月火祭休)
● COCTEAU / BERARD / J.HUGO 同世代作家 3人のデッサン・水彩・リト・陶器・宝石・写真等。9/15迄 Galerie A.Colette : Palais Royal公園回廊 No.155 (火~土、14h30 -19h)
● Max BILL / VANTONGERLOO〈抽象画〉 スイス人画家・彫刻家・建築家 Max Bill (1908 – ) は色の造形美を追求し、金属を使った彫刻とともに美術と建築との融合に努める。Vantongerloo(仏1886 – 1965)はオランダのデ・ステイル運動にモンドリアンらと参加。白地に曲・直線を配した作品で有名。7/31迄(8月休)、 9/1~26日 Galerie Denise Rene : 22 rue Charlot 3e (火~土、14h-19h)
● Eugene OGE (1861-1936) 古き良き時代の夢あるポスター。 8/1迄 Bibliotheque Forney :1 rue du Figuier 4e (火−土、13h30 – 20h)
● Diego RIVERA / Frida KAHLO Rivera(1886 – 1957) はキュービスムを経てセザンヌに傾倒。メキシコ革命を描いた壁画で有名。彼の妻 Kahlo(1907-54)はポリオ患者ながら共産党員として民衆と闘い、死と生・自然をシュールな筆致で表現。二人の回顧展。9/30迄 Musee Maillol : 59 rue de Grenelle 7e 火休