“イカ墨” はすっかりお馴染みなのだけれど、これがベネツィア料理のものだと知らなかった方も多いのでは。La Bauta はパリで唯一、イカ墨料理をスペシャリテにしたベネツィア・レストラン。
まずは程よく冷えたベネツィア・ワインのアペリティフ「fragolino」の口に広がるイチゴの香りに驚きながら、運ばれて来た黒板を見る。前菜、パスタ、メイン合計9つの料理は、いずれも今朝の仕入れによって決まるお薦めの品。すべてイタリア語で書かれているので、解説をお願いすると「2人用に少しずつ取り分けてもいいです」といううれしい提案。
そこで私たちは、野菜と魚介のアンティパストを取り混ぜてもらう。野菜は独自の味とTrevisoというハーブを生かしたマリネ風。塩の効いたタラの身をほぐしてオリーブオイルで混ぜただけという(クリーム和えのよう)パテも珍しい。
次は「早く食べて」とご自慢のタリアッテレ・カカオ風味(108F)。これはパスタ生地にカカオとイカ墨を練り混んだ自家製で、カカオの微妙な苦みが魚介のだしや、またホタテ貝やイカの小さな切り身の歯ごたえと一緒になって美味。定番のイカ墨スパゲティ(92F)もある。 メインには小イカのファルシ (115F)とイカの墨煮風(115F)を少しずつ、ポレンタを付け合わせに。イカの墨煮は程よい柔らかさとソースの味が抜群。今回は軽い白ワイン「olivieto」だったが、赤の軽いワインもいい。
デザートにはグラッパに浸したブドウ(55F)がお薦め。昼は前菜、パスタ、メインで130Fのメニューもあります。 (紀)
*La Bauta : 129 bd du Montparnasse 6e
土昼・日休
LA BAUTA
Adresse : 129 bd du Montparnasse, 75006 Paris , FranceTEL : 01 43 22 52 35
土昼・日休