TVに出ていたり、世界中に展開していたり、星付きだったり。そんなパティシエ界のスターというわけでなくても、その界隈で根強く愛され、たくさんの顧客をもつお店は実に素敵だと思う。5区はモンジュ広場のこの店は、古き良きフランスのケーキ屋といった佇まいで、この界隈の住民の心をつかんでいる。
ここのお菓子に夢中になったきっかけは、Chausson aux pommes(1.5€)。パイ生地のキャラメリゼ具合とリンゴの酸味が絶妙で、少しずつ色々試して今に至る。ミニサイズのクグロフ(2.9€)も、ブリオッシュの中はしっとりとシロップが染みていて止まらなくなる食感だ。アーモンドの風味が凝縮されたPavé d’amande(2.7€)は、コーヒーのお供に最適。ケーキなら、フランボワーズとパッションフルーツにピスタチオをホワイトチョコレートでコーティングしたFraîcheur(4.5€)がお気に入り。ドーナツ型ではないパリ ・ ブレスト(3.9€)は、3連のボールの中に、カリカリのノワゼットや、少量のチョコレートが入っていたりする。パリにいる週末は必ずリピートの、日曜日限定ケーキは、Saint-Honoré(3.9€)やミルフィーユ(3.9€)。この2つに使われているクリームはバニラの香り高さが素晴らしい。そして、極上のホイップクリームと軽いメレンゲのバランスが絶妙なモンブラン(4.5€)も日曜のお楽しみだ。最後にもう1つのおすすめはパッションフルーツのマカロン(小1.4€、大3.2€)。ケシの実の香ばしさとパッションフルーツの酸味が斬新で、他にない美味しさだ。(み)
Pâtisserie Pascal Pinaud
Adresse : 70 rue Monge, 75005 ParisTEL : 01.4331.4066
アクセス : M° Place Monge
火~土 8h-20h /日 8-19h (月休)