Une avant-garde polonaise
Katarzyna Kobro et Wladyslaw Strzeminski
ロシア人彫刻家、カタジナ・コブロ(1898-1951)と、ポーランド人画家で理論家のヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ(1893-1952)のカップルが1918年にモスクワで出会ったときから始まる、2つの大戦間に生まれたポーランド前衛美術の物語。
ロシア前衛美術の中にいた二人は、新しい芸術と社会を作る夢に燃え、革命のプロパガンダポスターも作っていた。1921年にポーランドに移住。コブロは空間も一つの素材と考え、ストゥシェミンスキは絵から緊張や動きを取り除こうとした。構成主義理論を作品化したものは幾何学的な美しさがあるが、カタくてちょっと窮屈だ。
30年代初めから有機的な線が加わった。第二次大戦中の悲惨さを表したストゥシェミンスキのデッサンには人間が表れている。二人はポーランド独立後、スターリン主義の中で失意のうちに亡くなった。ストゥシェミンスキは、アンジェイ・ワイダ監督の遺作「残像」の主人公。展覧会の補足としてこの映画もお勧めしたい。(羽)
1月14日(月)まで ポンピドゥ・センター