ルソーはこの地で出会ったドゥドト夫人に熱烈な恋慕を抱く。執筆中の『新エロイーズ』のヒロイン、ジュリーに彼女の存在が重なる。恋愛と感受性を讃歌したこの小説はベストセラーになり、後のロマン主義文学に影響を与えた。ところが、ドゥドト夫人への片思いはデピネ夫人やディドロとの訣別を導き、理神論のせいで『エミール』は焚書に。パリ高等法院の逮捕状が届く寸前に逃亡したルソーは以後、迫害されている被害妄想に苛まれた放浪の晩年を送る。著作と恋、自然に充たされたモンモランシーの日々はおそらく、彼の最も幸福な時空だった。(飛)
INFORMATION
Musée J-J Rousseau, Montmorency
5 rue Jean-Jacques Rousseau 95160 Montmorency
Tél. 01.3964.8013 http://museejjrousseau.montmorency.fr
- パリ北駅からSNCF H線ValmondoisまたはPontoise行きでEnghien-les-Bains下車、バス15番でHôtel de Ville下車か13番線でRey de Foresta下車。
入館5.10€/2.60€ ガイドとオーディオガイド(仏語)込み。18歳以下無料。 - 10月まで火〜日14-18h。11月以降冬期は火〜土。
5月1日、11月1日、年末2週間閉館。
ガイドつき見学の最終回の開始は、17h15。 - 博物館ではルソーに関するシンポジウム、講演、スペクタクルも行われる。
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Musée J-J Rousseau, Montmorency
Adresse : 5 rue Jean-Jacques Rousseau , 95160 Montmorency , FranceTEL : 01.3964.8013
URL : http://museejjrousseau.montmorency.fr