映画の特殊効果撮影(SFX)のからくりを見に行こう!

Effets spéciaux, crevez l’écran !

ゴロゴロ転がりながら無声映画を撮影中。

 パリ北東、ラ・ヴィレット公園内にある科学産業博物館では、映画の「特殊効果(SFX)」に焦点を当てた展覧会が開催中。制作の裏側を技術面から掘り下げる好企画だ。国立映画・動画センターとの協働企画だけに資料やデータは本格的。大人の映画ファンも学ぶことが多いだろう。

絵コンテや模型もある。

特撮の始祖メリエスを生んだフランスだが、特殊効果への賞の創設は諸外国から遅れ、2015年に始まったという記述も興味深い。「映画は芸術」という意識が、特撮を格下に見ていたのだろうか。

本展示で引用される作品は、メリエスの『月世界旅行』からリュック・ベッソンの最新作『ヴァレリアン千の惑星の救世主』まで全時代を網羅。特殊効果は映画史とともにあるということだ。

展示の構成は、脚本や絵コンテ、ロケハンを含む準備作業から撮影を経て、映像や音声の編集、特殊効果を加える仕上げ作業、そして劇場公開へと至る全体の流れを見せてゆく。インタラクティブな展示が多く、例えばプロデューサー感覚を試すクイズなどが用意される。「低予算で城を撮影するには?」とお題があり、「セットを組む」「マットペイント(実写映像と合成する背景技術)」「模型」などの選択肢から適切な答えを選ぶ。映画の仕事に就きたいと夢見る子供も多いだろうが、一歩踏み込んだ展示で、映画の仕事の「実際」を具体的にイメージできるだろう。

画面上では山間の吊り橋になる。© Ph. Levy _ EPPDCSI

 2階フロアでは特殊効果を使用した撮影に参加できる。動く列車に乗ったり、大自然で冒険したり、恐竜となって空を飛んだり……。特殊効果のおかげで、どんな世界の主人公にもなれる。これらのミニ映像は自動的に一本の予告編へと編集され、出口付近でメールアドレスを打ち込めば、自宅で鑑賞ができる。家族で見れば大いに盛り上がるはずだ。(瑞)

 

生々しいキャラクターが生まれる。

 

 

 


Cité des Sciences et de l’Industrie

Adresse : 30 avenue Corentin Cariou, 75019 Paris
TEL : 01.4005. 7000
アクセス : M°Porte de la Villette
URL : www.cite-sciences.fr
”Effets spéciaux, crevez l’écran ! ” 2018年8月19日まで。対象年齢は8歳以上。火〜日 10h-18h (日曜は19hまで)に開催。