フランスでは、多くの青春が渦巻く。無数の人々が、文化大国であるフランスに「学び」を求めて訪れるからだ。フランス語を学びに来る人、料理、音楽を学びに来る人…。分野は違っても、彼らはフランスという地で、その青春を共有する。
私たちは「フランス留学」と聞いたとき、何を思い浮かべるだろうか。美術、あるいは哲学や文学など、いろいろな学科があるだろう。しかし、フランスで学ぶということは、単にこれらを習得するということだけではない。数ある国の中で、フランスを選ぶということは、他の意味を含んでいるのだ。
フランス政府は国を挙げて外国からの留学生を受け入れる、紛れもない「留学生受け入れ大国」だ。世界各国から人々が集まるフランスで何かを学ぶということは、私たち「留学生」に、何をもたらしてくれるのだろうか。
今回は、フランスで学ぶという行為を捉え直すために、留学後日本で就職した人や、留学を始めて4カ月の人、留学斡旋所などに話を聞いた。フランスへ行く前に、フランス留学そのものの意義について再度考えてみようという、現在、留学2回目の筆者による、フランス留学論。(マ)
取材と文:マエダジュロウ