新しいもの好きで、fêteや青空市など、何かにつけては集まってワイワイするパリ人たち。そんな人々に話題のスポットが“グラウンド・コントロール”だ。
2014年に始まり、 2015、16年には18区オルドネ通り沿いのSNCFの線路跡と車庫を利用して開かれていたこの催し。昨年はリヨン駅近くに場所を移し、野外テラスだけでの営業だった。16、17年はその場所らしくグラン・トラン(Grand Train)という名だったけれど、今年から再びグラウンド・コントロール(Ground Control)に。「航空機や宇宙船の地上管制」を意味するこの言葉を聞くと、デヴィッド・ボウイのヒット曲 “Space Oddity”が口をついてくる。これまでは5月〜10月の季節限定だったが、今年からはこのテラスに面した広大なホールを使っての通年営業。厳寒だった2月初めからオープンしています。
かつてSNCFの列車郵便物仕分け場だったというホールの大食堂には、3000人が座れるという。大きな木のテーブルに陣取って、周りに並ぶスタンドから好きな食べ物や飲み物を取ってくるセルフ食堂。4500㎡のホールには、アートの展示室やブティック、ゲームコーナーや子どもの遊び場などがあって、大人も子どももそれぞれが自由に楽しんでいる。DJの入る週末の夜は若者たちの熱気であふれます。(稲)
取材・文・写真:稲葉宏爾
Texte et Photos / Koji INABA