
2階の最後の部屋がデザインスタジオ。大きな仕事机と大量の資料・見本群に圧倒される。本棚にはサンローランの愛読したプルーストも。
Musée Yves Saint Laurent Paris
フランス的エレガンスを象徴するファッションデザイナー、2008年に亡くなったイヴ・サンローランの美術館が10月3日に開館した。オートクチュールのアトリエとサロンが置かれ、2002年の引退後はベルジェ=サンローラン財団の事務所と企画展に使われた建物が、美術館にリニューアルされたのだ。
クリスチャン・ディオールの後継ぎに抜擢され、1958年に最初のコレクションを発表したサンローランは、生涯の伴侶ピエール・ベルジェ(去る9月8日没)と共に自らのメゾンを設立。1962年から2002年までの40年間、モード界をリードするモダンで独創性に溢(あふ)れるコレクションを生み出した。
財団が保存するオートクチュール(5000点)、プレタポルテ、小物・装飾品の数々、写真とアーカイブは、サンローラン自身がプロトタイプの保管を決めた1964年から蒐集されたものだ。スケッチ、制作用メモ、コレクション・ボードなど、デザインからプロトタイプの制作とショーにいたる仕事の詳細を記したさまざまな資料が、該当するコレクションと同時に展示され、創作の過程が示されている。

モロッコの風土と文化に影響を受け、サンローランのコレクションに明るい色づかいが加わる。

Musée Yves Saint Laurent Paris
Adresse : 5 avenue Marceau, 75116 ParisTEL : 01.4431.6400
URL : www.museeyslparis.com
・ 火曜〜日曜 11〜18時。金曜夜間21時まで。1月1日、5月1日、12月25日休。
