Choucroute
シュークルートは白キャベツの漬け物のことだが、これと豚肉製品を組み合わせたアルザスの名物料理もシュークルートと呼ばれる。8月くらいに細く切られた新キャベツが漬け込まれ、9月過ぎくらいからおいしく食べられる。冬に入ると酸味が強くなるので、数回水洗いしたほうがいいようだ。生のシュークルートchoucroute crueは、豚肉屋で手に入る。白ワインなどですでに煮込んであるシュークルートchoucroute cuiteも、豚肉屋で買うことができる。ついでに数種類のソーセージ、すでに煮てある豚のすね肉や三枚肉を買ってくれば、温め直すだけ。ただ、白ワイングラス1杯、ネズの実少々を追加して、弱火でじっくり30分ほど火を通したいものだ。
Schmid
本格的なシュークルートを作るなら、東駅前にあるアルザス食材の老舗Schmidへ。生、または煮込んだシュークルート、柔らかく煮込まれたすね肉、スペアリブ、アルザス独特のクミン風味ソーセージなどもある。シュークルートのセットは1人前13€から。
Schmid : 76 bd de Strasbourg 10e 01.4607.8974 M°Gare de l’Est
月〜金 9h-20h /土 8h30-19h45
*写真はChoucroute paysanne(14.9€)
Genièvre
シュークルートに加えたネズの実は、独特の香りを持ち、ドイツから北欧にかけて、イノシシやキジ、あるいは豚肉料理のマリナードに入れることが多い。
大麦やジャガイモの蒸留酒にネズの実の香りをつけたオランダ・ジンは、フランスではジュニエーヴルgenièvre、ベルギーのワロン地方ではペケpeket、オランダではジェネヴァjeneverと呼ばれ、今でもベルギーからオランダにかけて愛飲されている。これが英国に伝わってドライ・ジンになったが、まろやかな香りを持ったオランダ・ジンにはとてもかなわない。フランス北部、リール近くのワンブルシーにある蒸留所のジュニエーヴルは絶品。
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