愛する人を戦地へと送り出した恋人たち、戦線へと赴いた兵士たちは、日々手紙を書いた。前出の記念館では、そんな書簡や、そこに同封された毛髪や押し花、性的な欲望を表現した手作りのオブジェなどが展示されている。大戦で、社会の様々な階層の人々、それまで日常的に文章を書く習慣がなかった人たちもペンをとり、限られた言葉で、綴りを間違えながらも募る思いを伝えた。
エルヴェ・フランソワ館長は「家族、妻、子どもと離れ、前線では戦友が日々死んでいくなか、兵士たちは絶望や狂気に陥らないためにも手紙を書きました…今日では想像できないほどの手紙が交わされました。孤独にさいなまれないようセラピーの役目もあったのでしょう」。大戦中は、日々400万通が交わされたという。
第一次大戦が終わり、60万人の未亡人と80万人の孤児が残された。無事に帰還しても、4年間の空白と壮絶な体験は夫婦生活にも影を落とし、1920年は戦前と比べて離婚の数が倍以上になった。1918年11月11日、休戦条約で戦いは終わっても、人々の闘いは続いた。(六)
exposition “Amours en guerre”(4月28日まで)
11/1〜3/31 :9h30 – 17h 水曜日休館
4/1〜10/31:9h30 – 18h 無休
12/17〜1/20まで閉館。
Historial de la Grande Guerre à Péronne à Péronne
Adresse : Place André Audinot, 80200 Péronne , FranceTEL : 03 22 83 14 18
URL : www.historial.fr/