Les Folies Béarnaises
Transhumances sur les Champs-Elysées
凱旋門の前でカメラに向かって微笑む5人組(と羊)。ベアルヌ地方で移動放牧transhumanceをする羊飼いさんたちです。夏の訪れとともにピレネーの山へ登って放牧し、10月ころ下山します。羊たちのペースでゆっくり山を登り、少しずつ標高の高さに順応させてゆく。標高2000メートルあたりまで、数日間かけて移動する人もいるそうです。山でのびのびと新鮮な草を食べた羊の乳でつくるチーズは、格別おいしいのだとか。
孤独なイメージの「羊飼い」ですが、昨今は仕事の環境に変化も。水、電気、トイレもなかった山小屋の設備が、90年代に大幅に改善され、写真右のサンドラさんは夫と子どもふたりと共に、夏の4ヵ月を放牧とチーズ作りをしながら山の上で過ごします。女性の進出は著しく、同地方では250人の羊飼いのうち75人が女性なのだそう。
ところでこの人たち、なぜここに? 実は彼らは今月6日、シャンゼリゼに2022匹の羊を連れてくる予定で、その告知なのです。「美しい山、動物との暮らしは私たちのアイデンティティー。ベアルヌ地方の文化を知ってほしい」とオ・ベアルヌ文化遺産振興機関(iphb)のディレクター、ディディエ・エルヴェさん(中央)。史上初のシャンゼリゼ牧場化、楽しみにしています!(六)
3月6日(日)はシャンゼリゼに大集合!
Les Folies Béarnaises プログラム
※メトロGeorge V駅周辺に舞台が作られ、イベントの中心となります。
12h – 14h :
・ベアルヌ地方伝統的多声曲(合唱)、ダンスなど。
グループ:En Daban、Esta、Que Quio、 Cantem-Las
14h(動物たちは16hころまで):
・2022匹の羊のほか、馬、牛(なども移動放牧で山にのぼるのだそう)と、350人のアーチストたちのシャンゼリゼ行進。
ベアルヌ地方はポーで生まれ育ちフランス国王となったアンリ4世を先頭に、フランスの様々な地方からやってきた13人の最長齢の男性移動放牧を行う羊飼いと、この職業の変化を象徴する、13人の女性の最年少羊飼いが行進します。
16h – 17h:
・ベアルヌ地方伝統的多声曲(合唱)、観客と大合唱。ダンスなど。
12h – 17h :
・教育的農場 Ferme pédagogique (organisé par “Bergeries en ville”)
・トランスユマンス(移動牧畜)を知るためのコーナー