フランスでは9月1日、1200万人の生徒が新学期を迎える。ブランケール教育相は20日夜のニュースで、始業に際しての方針を語った。フランスでは新型コロナウイルスの新規感染者が8月20日(24時間)で4771人確認されている。5月のロックダウン解除後でも最悪の数値となっている。
感染の増加をうけ、教員の労組からは始業日の先延ばしを求める声が上がっているが、教育相は教員は8月31日、生徒は9月1日の始業を変えない意向だ。登校は希望者ではなく義務とし、健康上の理由で欠席する場合は、診断書を必要とする。
● マスク着用
11歳以上(中・高校生)は、校舎内では教員も生徒もマスク着用とする。バカンス前の規則では、ソーシャル・ディスタンスが確保できない時のみにマスクを着用することになっていたが、新学期はどのような場合でも校内では常にマスク着用とした。
幼稚園の教員については、マスク着用を義務ではなく「奨励」。校庭など室外については、地域によって判断する。今後、現場の様子をみつつCM1 et CM2においてもマスク着用を義務付ける可能性があるとした。
● 教員にはマスク支給
職員には他の公務員と同じように、学校からマスクが支給される。生徒は原則的には自分で用意するが、不可能な場合は学校で支給することもある。
● 地域別、学校別に判断
住人10万人につき50人が陽性となった場合は、グループに分けて授業を行い、さらにネットでの授業をするなどの措置をとる。
感染リスクの高い地域、学校などは、登校とテレ学習の両方を用いるなど臨機応変に対応。また、休校が必要な場合は、クラス、学校、地域単位で判断するとした。
● テレワークを強いられる教員には、パソコンなど通信機器のための手当てを支給する。感染防止の基礎を教える、3時間ごとに教室を換気する、など。
ブランケール教育相は、8月26日、ふたたび新学期についての方針を語る予定だ。