フランス保健省は12月25日(金)晩、英国で感染が広がっている変異種ウイルスがフランス国内で初めて確認されたことを声明で発表した。確認されたのはパリから南西200km強の距離にあるトゥールの大学病院で、感染者は英国に在住するフランス人男性。変異種ウイルス感染対策として英仏間の交通が封鎖される前の12月19日、ロンドンからユーロスターに乗って帰国していた。
男性は12月21日にコロナとは別の診療でトゥール大学病院に行き、症状はなかったがコロナ検査を受け陽性と診断され、さらに解析を行ったところ変異種と確認された。症状はないままで自宅待機しているという。病院で診療にあたった人のほか、感染者がテストを受けるまでの72時間で接触があった10人ほどは感染検査を受けたが、今のところは無症状だという。テストで陽性だった場合は、ウイルスの更なる解析が行われるという。
変異種は、欧州ではアイルランド、イタリア、オランダ、ベルギー、スペイン、ドイツ、スウェーデン、デンマークなどで確認されている。フランスの死者6万2千427人にのぼっており、1月には第3波が来るとも言われ、ヴェラン保健相は第3回目のロックダウンの可能性を示唆し始めている。