ヴィクトール・ブロネール 「私は夢、私はひらめき」

Victor Brauner "Je suis le rêve, Je suis l'inspiration"
Victor Brauner, Cérémonie, mai 1947 © Adagp, Paris 2020 Jean-Louis Losi 2020

 Victor Brauner “Je suis le rêve, Je suis l’inspiration”

 今秋始まった美術展のうち、一番インパクトが強かった展覧会だ。
 ブロネール(1903-66)は、ルーマニア生まれのユダヤ人で、美術学校に入ったが、アカデミックな授業が合わず退学。1925年にパリに来て1年間滞在した。1930年にパリを再訪し、アンドレ・ブルトンらのシュールレアリスム運動に加わった。父の心霊実験を子どもの頃から見ていたので、超常現象に引かれる傾向があったという。1931年に片目が潰れた自画像を描いたが、その7年後、喧嘩に巻き込まれ、片目の視力を失った。自画像はこの事件を予見していたのだと話題になった。

 第二次大戦中は南仏に隠れて生き延びた。戦後パリに戻り、アンリ・ルソーの元アトリエに住んだ時、この画家との不思議な縁を感じ、ルソーの「蛇使いの女」に自分が創作した複数の手を持つハイブリッドな生物を加えた絵を描いた。「コングロメロス」と名付けられたこのハイブリッドは、戦時中のデッサン帳に多く残っている。SF的なものとエロスが融合した、ブロネールの創作物のなかでも最高のものであると思う。戦後は作風がガラリと変わり、中南米の先住民族の絵を思わせる作品やアールブリュットの作家から啓発された作品を残した(羽)


Musée d’art moderne de Paris

Adresse : 11 av. du Président Wilson, 75016 Paris
URL : https://www.mam.paris.fr/
月休 10h-18h 木-22h 13€ 2021年1月10日(日)まで 

 

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