欧州宇宙機関(ESA)の飛行士トマ・ペスケさんが、4月23日、スペースX社のクルー・ドラゴンに乗り国際宇宙ステーション (ISS)へ向けて出発する。打ち上げは米ケネディ宇宙センターからで現地時間6時11分、フランスの12時11分。スペースX社の宇宙船で飛行する初めてのフランス人となる。日本人の星出彰彦さんも同乗し、ISSに6ヵ月滞在予定。
ペスケさんにとっては2回目の飛行だが、前回はソユーズの宇宙船だったので、スペースXの新機種操縦の訓練を行った。「アルファ」と名付けられたESAのミッションでは、ISSで脳の老化の研究、バーチャル・リアリティを使った運動、エコロジカルな新しいタイプの包装や果物や野菜を半月〜1ヵ月間保存できる包装の実験、ISSと地球で同じ植物を育てるなど大学生の実験プロジェクトのコンクールで選ばれた4案の実験などが行われる。また「blob(モジホコリ)」と呼ばれる変形菌の栽培もISSで行う。ブロブは”physarum polycephalum”と呼ばれ、動物でも植物でも菌でもない単細胞の生物。脳も口もないが、移動し、学習能力がある。宇宙ではこのブロブが地球上とは違った動きをするかどうかなどを観察するという。
ペスケさんはエールフランスのパイロットを経験した後、2009年にESAの宇宙飛行士として採用される。第一回のミッションProximaではISSに197日間滞在した。
【宇宙飛行士募集!】
欧州宇宙機関が11年ぶりに宇宙飛行士を募集。採用試験は6段階、来年10月まで続く。今回はESA史上初、身長130cm以下の人、下肢に障害を持つ人の採用枠も。応募締切り:5/28
詳細は https://jobs.esa.int