ソープ&スキン(本名アンニャ・プラシュ ク)はオーストリア南部の小村の農家で生まれ、小さい頃からピアノを弾きつつ「わたし」をさがしながら育った。2009年19歳の初アルバム『Lovetune for Vacuum』でビョーク以来の天才と注目され、3年後のCD『Narrow』で感動した筆者は、「思春期から心深く押しやられてきたさびしさ、空虚さ、愛しさ、悲しみ…に声を与えることができたら、赤裸でひたむきな彼女の世界」と書いた。それからは沈黙が続き心配していたが、昨年6年ぶりに『From Gas to Solid/You Are My Friend』が出た。映画や演劇界で活躍、『Narrow』直後に娘を産んでいる。よかった!自分を囲む環境も歌詞の中に現れるようになったが、「内」へ向ける宗教的といってもいいまなざしはますます澄み、ピアノを弾きながらのモノローグ的な歌い方で緊張感を高めていく。日本ではまだ無名に近いが、このパリ公演、お見逃しなく。(真)
17日18h30開場、 Soap&Skinは20h30-。
29.7€/35.2€。
Le Trianon
Adresse : 80 bd de Rochechouart, 75018 ParisTEL : 01.4492.7800
アクセス : M°Anvers
URL : www.letrianon.fr