日本ブームとピクニック人気があいまってか、ここ数年で「Hana-mi」もフランスにずいぶん浸透した感がある。hana-miの語をよく見かけるようになったし、昨年は全国紙もHana-miスポットを特集していた。
パリ在住者にとって花見といえば南郊のソー公園。典雅なシャトーがあるフランス式庭園の一角に、およそ150本の桜がいっせいに咲く。数年前からソー市が中心街で日本文化イベントを行ってきたが、今年はついにソー公園が公園内で開催することに。4月の週末、ソー城や庭園の見学ツアー、折紙、マンガ教室などが開かれる。
なかでも注目は桜の木の下に現れるRoten-buro(露天風呂)。水着着用だが混浴で、家族ぐるみ、友人グループで花見風呂ができる。ピレネー山脈の温泉水で37℃の 「ぬる湯」と40℃の「あつ湯」、そして南仏ヴェルジェーズのペリエの源泉から運ばれてくる炭酸水は33℃の「超ぬる湯」。この季節には低温だがシュワっとした爽快感が特徴、と同公園のルマンソンジュ氏。
どんな桃源郷ならぬ桜源郷が出現するのか。とはいえまだ4月。湯冷めで風邪などひかれませんように。(魚)