フランス公衆衛生局(SPF) とフランス国立食品環境労働衛生安全庁(Anses) はきょう、ワイン生産地250ほどの地域で、ブドウ畑周辺の住民を対象に、殺虫剤による汚染調査「PESTIRIV」を開始することを明らかにした(「PESTIRIV」、Pesticide=殺虫剤とRiverains=近隣住民)。
ブドウ畑近くに住む大人750人、子ども350人の、毛髪、尿に残る殺虫剤を測定する。その地域の大気、庭で採れた野菜や果物なども測定。また、ブドウ畑から5km以上の地域でも、同人数、同様の調査を行って、比較できるようにする。
測定が実施されるのは、ヌーヴェル・アキテーヌ(500世帯)、オキシタニー(300世帯)、グラン・テスト(300世帯)、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール(250世帯)、オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ、ブルゴーニュ(250世帯)の6つの地域圏。
環境保護団体 Génération future が2014年に始めた農地の周辺に住む子どもたちの測定では、子どもたちの毛髪から平均21種類の殺虫剤の残留が確認された。ブドウ畑が選ばれたのは、他の農作物の畑よりも住宅と畑の入り組み方がでいることや、小児のガン発症が多数報告されているからだという。
今日から来年2月まで、来年3月から8月まで行われ、結果が出るのは2024年。