今晩、フランス映画の祭典《第47回セザール賞セレモニー》が開催される。昨年公開されたフランス映画(外国映画の部門もあるが)のなかから、最優秀の作品や俳優などに賞が与えられるのだ。権威ある華やかなセレモニーだが、その壇上にフランスの社会問題などが持ち込まれるハプニングも見もの。今晩のセレモニーについてはオヴニーもリポート予定なので、お楽しみに。
ここではセレモニー後、セザール受賞者たちが招かれるディナーについて紹介したい。三ツ星シェフ、ピエール・ガニェールがこの晩のために、数ヶ月前から準備してきた特別メニューだ。ディナーはシャンゼリゼ大通り、創業1899年の「ル・フーケッツ Fouquet’s」が会場となる。1977年からセザール後のディナーはここで行われるのだ。
アドックのリエット
小イカの黒ニンニク風味
冬のサラダ
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リュー・ジョーヌ(タラ)のムニエル
アンチョビー
西洋ごぼうのグラセ(バター炒め煮)
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クレモンティーヌ(みかん)まるごとシャーベット
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カフェとミニャーディーズ
ちなみにこのレストラン、1990年に高級ホテルグループ「バリエール」傘下に入り、2006年にはホテルもオープン。2007年の大統領選挙では、選出の知らせを受けたニコラ・サルコジが、経済界、メディア界、ショービジネス界の重鎮らを招いて選出を祝い「派手好き bling-bling」のイメージを決定づけた場所でもある。
また、数年前の「黄色いベスト運動」では〈権力とカネ〉の象徴として破壊行為の犠牲となった。123年の老舗は、フランスで一番有名な大通りで歴史の様々な表情を見てきた。(六)